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    Lei

    @PkjLei

    妄想や幻覚を捏造たっぷりで書いてます

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    Lei

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    生き別れの双子の兄弟の👟🦊
    暗殺対象者の👟×暗殺者の🦊

    片割れ必死に伸ばした手は届かなくて。こちらを見つめる目は覚えているのに、もう名前も声も思い出せない。ハッと目を覚ませば、そこはいつもと変わらない地獄だった。ベッドしかない狭く汚い部屋。夢に見るのは、幸せだったころの最後の記憶。

    優しい父と母に、なんでも分かってくれる愛する双子の片割れ。何も不安も抱かずに、ぬるま湯のような幸福につかっていたあの日々。父と母の死で、それは一転した。財産目当てのハゲタカのような目をした親戚たち。家は荒らされ、身の回りの世話をしていてくれた使用人たちは誰もいなくなった。せめて片割れとだけは一緒にいたかった。離れ離れにならないようにギュッと抱き合っていたのに、大人たちの手で簡単に引きはがされる。優秀だった双子の片割れは必要だけど、“俺”は必要じゃないらしい。離してよと暴れても、力ではかなわない。せめてもと手を伸ばしても、片割れは抱き上げられて連れていかれてしまった。暴れる俺にキレた大人が顔を殴る。初めて受けた暴力に呆然としていれば、無理矢理手を引かれる。
    何も持たされず放り込まれたのは、孤児院だった。子供たちを戦場やオークションに送り込むヤバい所。反抗的だったせいで、俺は訓練の何もなく戦場に放り込まれた。死にたくなくて、走って走って走り続けた。逃げようとすれば、殴られて。死にたくなければ殺せと銃を持たされた。初めて人を殺した時は、体の震えが止まらなかった。戦場にいた子供を心配してくれた優しい人だった。何も言わぬただの死体にごめんなさいと謝っても、返事は帰ってこない。血で汚れた手に、ああもうあの輝かしい日々には戻れないんだと絶望した。

    「おい、依頼だ」
    名前も呼ばれず、投げ渡される書類。チラと見れば、要人の暗殺の依頼だった。戦争の少なくなった今は、傭兵としての仕事よりも暗殺の依頼の方が多いくらいだ。ターゲットの顔を見れば、優しそうな殺しを知らなさそうな若い男が写っていた。暗殺を依頼されるなんて可哀想になぁと思いつつ、仕事道具を持って部屋を出る。殺しに戸惑うこともためらいも無くなったのはいつだったのか、もう思い出せないほど俺の手は血で汚れてるんだ。

    「こんばんは。いい夜だね」
    ターゲットの男に近づいたのは、会員制のバー。1人スツールに座る、男の隣の席に着く。見るからに高そうなスーツを身につけた男は、俺を見ると一瞬目を見開いた。それでもすぐ表情を取り繕った男は、社会の中で揉まれているんだろうな。可哀想にこれから俺に殺されるんだよと思いつつ、笑みを浮かべる。
    「ねぇ、俺と一緒に呑まない?」
    「いいよ」
    了承しつつも黙り込んでしまった男をまじまじと観察する。すらっとした体躯だが、鍛えているのだろう。意外と腕はたくましい。特徴的な金色と紫のメッシュが入った長めの髪は、彼の柔和な雰囲気とよく合っている。アメジストのような紫色の瞳は、ただグラスの中の氷を見つめていた。
    「何考えてるの?」
    「んー?僕の兄弟のこと」
    書類には兄弟がいるとは書いてなかった。身寄りのない彼を親戚が引き取り、そのままグループ会社を引き継いだと書いてあったのに。
    「兄弟いるんだね」
    「うん。小さい頃に離ればなれになっちゃったんだけど」
    からからと氷の音を立てながら、グラスをいじる彼の目は何を考えているのか分からない。
    「へー。そいつ生きてるの?」
    「分からない。でもきっと生きてる」
    生き別れの兄弟がいるなんて、俺と同じだなと思う。暗殺対象者に同情なんてしないと思っているのに、それだけでなんだか逃がしてしまいそうになる。でも、ここで彼を逃がしても代わりのやつがやってきて今度こそ彼を殺すんだろう。なんだって世界はこんなにも、汚いんだろうな。俺がこんなことを嘆く資格はないのに、センチメンタルな気持ちになっているのが分かってため息が出てしまう。
    「どうしたの?」
    いぶかしげな顔をする彼に、何でもないよという風に手を振る。気づけばグラスの中は空になっていて、酔いが回っているような気もする。なんだかこいつの前だと、いつもの暗殺者としての自分を保てない。早く彼から離れなければと思い、作戦を次の段階に移行する。
    「ねぇ、俺といいことしよ」
    そっと顔を近づけて囁けば、腰にすっと手が回る。清純そうな顔をして、こういう誘いには乗るんだなと思えば笑ってしまいそうになる。取っていたバーの近くのホテル。部屋に入って、先にシャワー浴びるねといっても彼は黙ったままだ。やる気があるのかないのか分かんないなと思いつつ、睡眠薬入りの水を渡す。
    「酔い覚ますために、これでも飲んで待ってて」
    頷いた彼が水を飲むのを確認しつつ、俺はシャワー室に向かった。

    薬がちょうど効いてくるころ。仕事道具を手に、シャワー室をでればベッドに横たわる彼。
    ごめんねなんて形だけの謝罪をしつつ、彼に近づく。夢を見ているらしい男は、涙を流しながら呟いた。
    「‥‥ミス、タ」
    動きが止まる。なんで、なんでお前が“俺”の名前を知っている!両親が死に、片割れと別れてから誰も呼ぶことの無くなった“俺”の名前を!慌てて、彼から離れればフラシュバックする記憶。脳内に流れ込む、思い出せなかったはずの片割れの声と顔。それは、目の前で眠る男の顔とだった。そっくりだった。
    「し、ゅう?なんで、シュウが…お前が…」
    手で頭を掻きまわしても、思考がまとまらない。会いたくて会いたくて仕方なかった、片割れがまさか暗殺対象だったなんて!震える体を抱きしめても、止めることはできない。がちがちと歯がなってしまう。ダメだ。俺はお前を殺せない。殺せるわけがない。でも、お前をここにおいていっても、俺じゃない誰かがお前を殺すんだ。そんなの、許せるわけもない。誰かに殺されるくらいなら、俺が殺してしまおうか。何も考えられなくなって、シュウの腹の上に乗る。そっと頭を撫でれば記憶の中の彼よりも、ずっと大人びていて涙が出る。顔に触れたいけど、血でよごれてしまった俺の手じゃ綺麗なシュウは触れられない。ぽたぽたと涙で彼の頬が濡れる。
    「ごめん、ごめん…」
    届かない謝罪。謝っても彼は眠っているから、返事をするわけないのに。
    「泣かないで。ミスタ」
    ハッと顔を上げれば、眠っていたはずのシュウが笑っていた。
    「な、んで。薬飲ませたのに」
    「ミスタだって分かってたから。話がしたくて。それに僕、薬効きにくいんだ」
    ふにゃっと笑う彼は、記憶のまんまで。俺の涙腺は壊れてしまったらしく、ぼたぼたと大粒の涙が零れ落ちる。
    「俺は、お前を殺そうと…」
    「うん。分かってた。だから一緒に逃げようよ」
    「いっぱい人を殺した。お前とは違う。汚れてるんだよ俺の手は!」
    「それでもいい。僕は“ミスタ”と生きたいんだ」
    彼の手で涙を拭われれば、その手に甘えたくなってしまう。でも彼の言葉にうなずいてしまえば、きっと彼は今以上に危険にさらされる。それは出来ないと頭振れば、仕方ない子となだめるように抱きしめられた。
    「知り合いにマフィアのボスがいるんだ。彼の手を借りれば、逃げることができる。いいやつなんだよ。きっとミスタも友達になれる」
    「俺は、お前を危険に晒したくない」
    「僕も君を危険な所にいさせたくない」
    強い意志を宿した瞳で見つめられれば、何も言えなくなってしまう。
    「ねぇ、もう20年以上一緒にいられなかったんだよ。ならもういいでしょ。一緒にいようよ」
    すがるように抱きしめられれば、もう何も言えない。こんなにも心はシュウを、片割れを求めているのだ。なんかもう取り繕うのもどうでもいいかと思ってしまえば、手が勝手にシュウの背中に回る。一緒にいたいのだ。いなければ生きていけないんだ。気づかないふりをしていただけだから。ぴったりと寄り添って片割れのぬくもりを感じれば、孤独感が埋められていく。この腕の中で死ねれば幸せだなと思いつつ、これからの2人の未来を考えた。
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    Lei

    DOODLE🦊の方が一枚上手な🦁🦊
    傾国ミスタ・リアスという男は自己評価が低い。様々な才能に溢れているのに、仲間たちやリスナーからの褒め言葉をちっとも受け取ろうとしないそんな男だ。しかし厄介なことにミスタは、ミスタ・リアスという外見が性的な意味で惹きつけるということだけは理解しているのであった。
    天使の輪が光つややかなミルクティーブロンドの髪に、白く真珠のように透き通った肌、空をそのまま落とし込んだような瞳、つんとした綺麗な形の唇は艶々と魅惑的である。彼はこの外見が人々を魅了することは理解している。それを活用することが特にうまい。それが本当に厄介なのだ。今自分が置かれている状況がいい例だ。
    「ねぇ、ルカ?俺と良いことしようよ」
    どこでミスタのスイッチが入ったのかは分からないが、今自分はミスタに誘惑されていた。ツーっとミスタの細く長い指が怪しく俺の太ももをなぞる。こそばゆい感触に背筋がぞくぞくするが、顔に出ないように必死に堪える。何をするんだと非難を込めて睨んでも、ミスタはただ微笑むだけだ。そして今の彼のほほえみはそれだけで、男をうんと頷かせてしまうくらいの力があった。だがしかし、ここで頷けばマフィアのボスとして、1人の男としての沽券に関わる。嫌だと首を振れば、駄々をこねる子供をなだめすかすような目で見られた。
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    Lei

    DOODLE🖊が死んだ後の👹の話(👹🖊)
    またいつか出会うまでアイクが死んでから何もする気が起きなかった。2人で暮らしていた家は、片づけもせずそのままの状態だった。アイクはいないのに、アイクのいた痕跡だけが残る家は寂しくて静かだった。そんな2人が暮らした家で、1人で何もせずに過ごす。リビングのソファーでただ座って1日過ごす。埃がつもりはじめているのは分かっていたけれど指一本動かす気にはなれなかった。このままではいけないことくらい、400年以上も生きた自分には分かっていた。しかし愛するものを失った衝撃は、自分を惰性でしか生きられなくした。

    そんな消えない喪失感を抱えたまま過ごしていたある日のこと、死んだはずのアイクから手紙が届いた。ピンポーンと呼び鈴が鳴り、アイク・イーヴランド様からのお手紙ですという配達員の声にソファから慌てて立ち上がった。そうやって受け取った封筒の中には綺麗だけど少し癖のあるアイクの字で“ちゃんとご飯を食べなさい”と書いてある一筆箋が入っていた。最初は意味が分からなかった。だけどアイクが言うならしょうがないなと思って、久しぶりに料理をした。食材を買いに、近くのスーパーに買い物に行った。そうして作ったのはアイクが好きだったハンバーガー。パンは出来合いの物だが、パティはちゃんと作った。アイクが死んでから、人外であることをいいことに食事を取っていなかった。久しぶりの食事は美味しかったが、それでも一緒に食べる相手がいないことに胸が痛んだ。
    1996