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    ようかい

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    ようかい

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    仕事中に書いた怪文書です。
    怪文書とすれば私は狂気を保ってられるんだ…。

    時間軸的に描きかけ漫画の後ですね

    マイフェアレディメアが何やらおかしなことをしている。
    と、いうのもずっと手で耳を天井に向けているのだ。

    本を読むときも、作業机で書き物をしていても、ベッドでごろごろしている今も。

    「…メア、何してるの?」
    「耳動かす練習のついでに、癖を直してる。」

    耳を動かす練習というのは、俺が軽率に息子のイヴォカの耳の動き様がかわいいねと言ったばかりに、メアがかわいいと言われたくて耳を動かす練習を始めたことの話だろう。
    癖とは、あまり動かないことじゃないのかな?でもこの言い方だと違うのかも。

    「癖?」
    「俺耳がずっと寝てる癖あるだろ」
    「そうだね」

    あぁ、言われてみれば確かにそうだ。
    メアの耳はずっと伏せっている。表情があまり豊かでないのも相まって、最初はずっと機嫌が悪いのかと気をつかったりもしたけれど、一緒にいるうちに意識せずずっとそうなっているのだと気づいた。
    それが当たり前になっていたので、すっかり頭から抜けていたのは黙っておこう。

    「どうせならその癖も治しておこうと思った」
    「え!もったいない!」
    「は?」
    「え~だって…。メアちょっとこっちおいで」

    思わず声を上げてしまった…。取り繕おうとメアを自分の膝の上に呼ぶ。
    素直にメアは俺の膝の上に乗って、向かいあうように俺の顔を見てくれた。

    その頭に手を乗せて、あまり力をかけないように撫でる。
    耳を立てる意識を入れていたメアの耳は、手に合わせていつもの位置にぺったりとした。

    「ほら、耳立ってると頭撫でるときは手が引っ掛かるけど、耳がペタッとしてると気にせず撫でれるから」
    「ふぅん」

    気のない返事をするメア。
    頭を撫でられるのは心地いいから、きっとそっちに集中しているんだろう。
    ぎゅ、と目をつむっているメア。短いながらもよく動く尻尾が嬉しそうに俺の膝を叩いている。。

    胸の奥から暖かい衝動がこみ上げてきて、思わず抱き寄せる。

    「じゃ、いいや」
    「うん。いいと思う。」

    腕の中からメアの手が生えてきて、俺の頭を撫でつけるように動かし始める。
    前に俺が撫でられるのが好きだと知られたときから、事あるごとに頭を撫でてくれるようになったのだ。

    こうやって、メアが俺の好みに合わせようとしてくれるのがとても愛しいのだ。
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    ようかい

    TRAINING雨だけになんかしっとりしました

    前提知識
    ・エリックという男は一回死んで死ぬ前にデュナミスで自身の再現体を作成してある男に取りつかせている
    ・アーテリスでは実体化できず、存在が知覚できないのでミニオンの魔導ビットを改造して(発音)それを操作することで意思疎通している
    ・イヴォカという少年は前世がガレマール市民で前世の記憶がある

    頓智気な自覚はあります!
    どうしてふぉろわ限定できないの!?
    通り雨エリック・セローは雨が苦手だった。
    自分の死因だからだろうか、それとも自分が一番想う人が雨を好きではないからだろうか、あるいはデュナミスの再現体となった自分が周囲の人間の想いを無意識のうちに感じているからだろうか。
    理由は全くの不明であったが、おそらくそのどれもが少しずつ作用してそうなっているんだろうと考えていた。

    苦手というほどでもない、と自分に言い聞かせていたし、彼は自分がおもうよりも精神的に老成してしまっているので(アーテリスで彼の表を見れるのは世界で一人だけだが)表に出していないだけであった。

    そんな雨の日、エリックとイヴォカが東部森林で雨宿りをしていた。

    しまわれないまま持ち主が居なくなってしまった小さな天幕の下に、突然降ってきた雨から避難して暇そうに雑談をしている。
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