タイトルー無しー原作軸。ハイジマの三色こんせんのナタクくんをめぐっての戦いが終わった直後。※小説の形にはなってないです。散文。
「シンラさん、ありがとうございました」
「ナタクくん良かった。もう大丈夫か?」
「はい。皆さんに大変なご迷惑をおかけしてしまいまし…どうかされましたか?」
俺は手の甲で、オレンジの髪の少年の頬に触れていた。大きな瞳が不思議そう無邪気に見上げてくるので、ぱっと手を離した。
「あ、いいや、なんでもない。怪我早く治るといいな」
「ハイ、シンラさんもお仕事」「ナタク、早く来い。モタモタするな」
ナタクの和かな返事に、不機嫌そうな低い声がカットインしてきた。途端に慌てだした少年は、俺にちょこんと頭を下げると背中を向けて走り出した。
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