お互いのほっぺにお名前書く五夏ちゃん「みんな、自分のものには分かるようにお名前をかきましょう!お名前がないと、おとしたり、なくしたりしたときに自分のところに帰ってこれなくなります!皆、お家に帰れなかったら悲しいよね?だから、ちゃんとお名前をかいてね!」
いつも通り、さとるは隣のクラスのすぐると自由時間に図書室に集まっていた。
寿幼稚園の年長さんである二人は、産院のベッドが隣だったわけでも家が近所だったわけでもなかったが、幼稚園の年少さんで一緒のクラスになったときからずっとずっと、それこそ大人が驚くくらい二人だけで過ごしている。
もちろん集団行動をするときはきちんとする、しかし自由時間ともなれば二人だけの秘密の場所を毎日ループして他愛もない子供の遊びを同じメンバーで飽きもせずにしてきたのだ。
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