拝啓、沼の底から—— 拝啓、沼の底からこの手紙をお送りしています。
ここはとても冷たくて暗いです。
目蓋を開いていても閉じていてもその暗さは変わらないので、いつしか僕は目を閉じたまま夢を見続けるようになりました。
夢の中で僕は、たくさんショーをしていました。それもひとりではなく、仲間と共に。
いつか、夢で見た眩い光溢れる世界に出てみたいと思うのですが、どうしても自分がそこにいる想像ができないのです。それに、この身体では太陽の光を浴びた途端、たちまち乾いて崩れてしまうでしょう。
夢の中で生きる僕は今、幸せですか?
僕の方は芳しくありません。
しかし、中々この沼の底から抜け出せそうにないのです。それこそ、奇跡でも起きない限りは——。