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    有吉ヒナコ

    @arihina_2go

    MHRise/20↑/ウツハン♂・ハンウツ・他ハン♂受け/基本小説たまに絵/

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    有吉ヒナコ

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    ヒバハン♂習作と対比みたいにした奴。
    ウツハン♂、糖度高め。

    不器用なマイフェアレディ それはあるうららかな午後の事。

    「……あのさ、教官」
    「何、愛弟子?」
    「……この態勢は止めねえ?」

     背中からすっぽりと恋人の腕の中に収まった己の体を見て、サクヤは言った。
     久々の二人で過ごす休日。ウツシの家でのんびり過ごす事になったのはいいものの、サクヤがそこで取らされたのはこの、通称「後ろからギュッ♡」の態勢だった。

    「何つーかこう、ガキ扱いされてるみたいで恥ずかしいんだけど」
    「俺は楽しいよ? 可愛い愛弟子を、存分に可愛がれて」
    「そりゃアンタはそうだろうな……」

     当然のように返された言葉に、サクヤは深く嘆息する。こういう時、ウツシがサクヤの意見をきいてくれた試しがなかった。

    「ねえ……キスしていい?」

     不意にウツシが、抱き締める力を強めながらサクヤに言う。他の事は強引な癖に、キスだけは、ウツシはサクヤの同意を得たがった。

    「嫌だって言ったら?」
    「泣く」
    「ガキかよ……」

     再び嘆息しながら、サクヤは考える。正直に言えば別にウツシとのキスは嫌ではないし、それどころかたくさんしたいというのが実際のところではある。
     しかし性格上、どうしてもそれを素直に言えないし、行動に移せない。照れが勝ってしまって、つい反発してしまうのだ。
     けれど。

    「いい? サクヤ」

     そんなサクヤにいつも、「全部解ってる」と言いたげに。ウツシが、優しく微笑んでくれるから。

    「……好きにしろよ、バーカ」

     こんな自分でも愛してもらえるのだと。サクヤは、心から安心出来るのだ。

     そうして重ねられた唇は、蜂蜜のように甘かった。
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