これから翌朝。
❤️「……はっ!なんだ、夢か!……ん?うーわなんだお前らその格好!変なの!だあっはっは……じゃねー俺達、本当に妖怪になってるぅ」
💙「なんだおそ松、うるさいな……ああ、すごく良く寝た気がする……」ガツンッ
💙「ぬあっ何かにぶつかったなんだこれ、行燈ふっ、青く美しく輝いていてまさしくオレに相応しいが……青い火?ってなんだそんなの!有り得ないだろ!怖ぁい」
❤️「カラ松!お前もアレだよ!妖怪になってなんかアレしてんだよ多分わかんねーけど!」
💙「何の説明にもなってない説明しないでもらえるかおそ松、混乱するだけだっ」ぶわっ!
💙「な、なんだ今のは……風?」
(ばさっばさっ)
💚「っんだよもう、痛いな!なんでこんなに背中が痛…え?背中に羽ぇ」
❤️💙「「チョロ松!今のお前がやったの(か)」」
💚「は?知らないよそんなの!そんなことより僕達のこの格好何ぃ」
❤️「だからそれはっ」
💜「う……油揚げ、油揚げが食いたい……!なんでだっけ……?っうわ、何かが邪魔で寝返り打てない。何これ、もふもふであったかい……しっぽ?しっぽなんでおれにこんなにいっぱいしっぽ生えてんの」
💛「がうっがうがうオナカスイタオナカスイタぐるるる」
🩷「もーうるさいなー兄さん達。そんなにうるさくしたいなら踊ろうよ〜♪それ♪ほら♪なんまいだ♪」
❤️💙💚「なんまいだ♪」
💜💛🩷「なんまいだ〜♪」
❤️「って踊ってる場合じゃねぇよ聞けぇお前ら!俺達昨日死んで妖怪になっちゃったんだよ」
💛「何カラ松にーさんが海で妖怪になってカンチョーされて死ぬの」
💙「エッ何だそれ」
💚「どう聞き違えたらそうなるんだよ十四松」
❤️「おいっそこ!脱線すんな!ちょっと真面目に聞いてぇってか、そもそも誰か俺たちが何の妖怪になっちゃったのか分かるやついないの」
💜💛「「はーい」」
🩷「え、分かるの」
💛「分かるよ」
💜「……今までの行動でだいたい分かってたよ」
💚「二人とも何でそんなの知ってるの?」
💜「一緒に妖怪の逸話集とか色々読んでたから」
💛「うんうん!あれだよね!おそ松兄さんは酒持った鬼だから酒呑童子!チョロ松兄さんは黒い翼だしなんとか天狗!」
💜「おれは九尾の狐で、十四松は犬神……っていうのはわかるけど。クソ松は分かんない、ただの鬼にしては行燈が意味深すぎるし……」
💛「トド松は分福茶釜?化け狸」
🩷「なんで分福茶釜がでてきたのふつーに化け狸でいいんじゃないのそこは!」
💛「そっかー!」
💜「……それで、おそ松兄さんと十四松。首、気をつけてね」
💛「あい!」
❤️「なんで急にぃ」
💜「だって、酒呑童子の話って最期に首斬り落とされてたし。犬神は首を落とされた犬の怨念が宿ってそうな妖怪だし」
❤️「どゆこと」
💛「犬神の逸話はねー何個かあって『飢餓状態にした犬の首を落として辻道に埋め頭上を行き交う人々に対する怨念を元手に呪物とする』『餓死直前の犬の首の前に餌を置き切り離す事で頭部のみが餌に食らいついた死体を焼いて骨にし器に入れて祀ると永遠にその人の願いを成就させる』『獰猛な数匹の犬を競わせ勝ち残った犬に魚を与え殺し残った魚を喰う』《ウィキペディア参照》とか云うよね!」
❤️「いやもれなく全部怖ぁ」
💜「酒呑童子の逸話も話そうか?」
❤️「いやいい!怖いから!俺気をつけるわ、どう気をつければいいのかわかんねーけど!」
💛「あい!ぼくも気をつけまっする!……でも、お腹空いたごはん!ごはん」
💜「……そういえば、何か良い匂いするね」
💙「フッ、確かに。襖の向こうからか?誰か、開けてみてくれ」
🩷「何かの罠かもしれないし……ここは、強そうな妖怪が行くべきでしょ」(チラッ)
💛「誰ぼくわかったー」すぱーん
💜「思い切り良いな十四松。……わ、わあ……!」
❤️💙💚💜💛🩷「「「「「「ごはんだ〜」」」」」」
(もぐもぐ、もぐもぐ)
❤️「うんまっ!何コレ!こんなの今まで食ったことねーよ!うますぎる!」
💙「フゥ、ちょうど六膳あってよかったな。」
💚「こんなに豪奢な飯食べたことないよー!もう最高!」
💜「おいなりおいしいおいしい」
💛「わーいごはんごはんごはんごはんごはーん」
🩷「あー美味しい♪数字松兄さんの様子可笑しいけどどーでもいっか♪」
❤️「うんまいっけど!酒、無いかな!なんでもいいから酒持ってこーい!」
👑「ほいっどうぞ〜!就任祝いだよ♡」
❤️「お〜あんがとってぎゃあああ出たー」
💙💚💜💛🩷「「「「「誰ェ」」」」」
👑「おお〜綺麗にハモってるね流石六ツ子〜」
❤️「お、お前ら挨拶しろ!今日から俺達の上司になる閻魔様だですよね」
👑「そうだよ〜ん」
💙「閻魔様ぁそれじゃあここ地獄なのか」
👑「あ、それもうやったからいいよ〜」
💙「??????」
👑「あーもうダメじゃないおそ松くーん!ちゃんと説明してあげなきゃ!」
❤️「だってぇ俺も今さっき起きたところで説明する暇なんてなかったんだもん!」
💚「だもんじゃねーわはやく説明しろぉ!まず地獄じゃないならなんで閻魔様がここに上司って何」
👑「いいよ、可哀想だからトクベツに弟くんたちにも説明したげる♡」
👑「まずここは妖怪たちが集まってわいわいしたりお悩み相談とかできちゃったりするところ、妖怪集会所でーす!でも妖怪達って個人主義…個妖主義が多いから集まることはほぼないよ!」
💙💚💜💛🩷「「「「「?」」」」」
👑「君たちはそんなここの管理もとい番をする人達、いわゆる番人ちゃんでーす!」
💙💚💜💛🩷「「「「「??」」」」」
👑「まあつまり君たちはここでお仕事をする代わりにこのお家に住んでいいしご飯も(実は亡者に捧げられた供物元に適当に料理したやつだけど)食べていいし服も好きなの着て良いし衣食住完全完備の居候!です!まあ居候って本来食と住の代わりにお給金出ないもんだけど働きぶり次第ではお小遣いも弾んじゃう♡」
👑「じゃっお仕事よろしくねぇ!ばいばい!」
💚「ちょちょちょ待て待てぇまず僕達、いつの間にここで働くことになってんの」
❤️「ああそれは俺がやるって言っちゃったから」
💙「おそ松きさまぁ!」
❤️「責めないでよ俺の事!路頭に迷ってる真っ最中に住む所欲しいでしょっていわれて要らないなんて言えるわけないじゃん!むしろひとりでこの閻魔様相手取って良く頑張ったねって褒めて欲しいわ」
💜「おそ松兄さん……まあ、実際おれたちもう生前の家には帰れないだろうし、ちょうど良かったよね、確かに」
💛「たしかに」
💚「まあ、経緯はだいたい分かったけど。僕達、今まで働いた事なんて一回もないし、箱入り息子だから世間の常識なんてさっぱり分からない自信ありますよ?良いんですか、閻魔様?」
👑「あー全然良いよ!人間の常識なんて妖怪には結局カンケーないしね!それに、お前たちのお仕事はー……ん?あっはーい!ほいほーい!……ごっめぇん!仕事戻れって言われちゃった!じゃ、また今度ね番人ちゃんたち♡」
🩷「はああせめて仕事内容教えてくださいよ」
👑「それまた今度ね〜!お前達に仕事振る度に教えたげるから今は待機してていいよん♪じゃーね!」
💙「まっ待てッ」
どろんっ
💚「本当に帰っちゃった……」
💜「なんか、嵐みたいだったね」
💛「どうするこれから」
❤️「どうするってそりゃ……待機してていいって言われたし、とりあえずもらった酒でも呑もうぜ」
💙💚💜💛🩷「「「「「うぃ〜!」」」」」