我慢しなきゃダメだろ「は、あ……、ヤダ……も、はやく……っ」
素足をさらけ出して身悶えする少女の太腿に唇を寄せて、必要以上に嗜虐心を揺さぶられるこの状況にどうしたものかと、自分から仕掛けた事だというのにこのままでは歯止めが効かなくなりそうだなと、タルタリヤは柔らかな素肌に添えた指に力を入れた。
珍しく蛍が手合わせに応じてくれて、思う存分互いの剣術を披露し合った夕刻。タルタリヤとしてはまだまだ彼女と戦っていたかったが、パイモンが心配するからと終了を言い渡され、渋々双剣を水飛沫に変えた時だった。前方から小さな悲鳴が聞こえて顔を向ける。
「相棒? どうかし……」
見ると蛍の足元にシュルルッと音を立てて巻き付く一匹の蛇。タルタリヤは弓を取り出して狙いを定めると蛇の頭を打ち抜いた。
1634