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    L5XU2BQpn8sTSCA

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    L5XU2BQpn8sTSCA

    ☆quiet follow

    じいちゃん、何考えてたんですか

    ほぼ箇条書き
    考えるな、感じろ

    愛した人に先立たれた
    それでも生きていこうと思う

    碌でもない息子が可愛らしいお嫁さんを連れてきた
    小さな命が生まれて、すくすく育っていく

    また小さな命が生まれた

    小さな花のような子が旅立った

    碌でもない息子でも、愛してた

    アイツが最後に残していった宝物を受け取った
    少しずつ慣れていければと思う
    碌でもない生き方しかできないのは、誰に似たんだろうか
    弱くてもいい、ただ真っ直ぐに、大事なモノを守れる人になってくれれば

    あんなに小さかったあの子が自分の店を持った
    誇らしい限りだが、ちゃんとやっていけるのか心配でもある
    まだ小さいあの子が友達連れてチームを作ったらしい
    やっぱり碌でもない奴らばっかだ
    宝物が恋をしたらしい
    しっかり芯を持ったやつだと聞いて安心した
    幸せになって欲しいと思った

    あんなに小さかったあの子が、ワシより先に行った
    碌でもないと何度も思ってたけれど、最後まで親不孝者だ
    まだ小さいあの子は泣かなかった
    宝物は大泣きしていた

    宝物が空へ帰った
    まだ小さいあの子の背中の上で神様に奪われた
    宝物を壊したヤツももう息をしていないらしい
    この手で奪いたかった
    幸せに、なってほしかったなぁ
    その時、ワシの知らなかった宝石を失った
    大事にしてやりたかったのに、存在を知らなければ触れることもできないだろう
    どうして黙っていたのだと返事をしないあの子に問いかけた

    まだ小さいあの子が家を出た
    真っ黒な眼にはもう何も映らない
    編み上げのブーツを丁寧に履くその背中は、いつの間にか大きくなっていた
    「いつでも帰ってこい」
    「……じゃあね、じーちゃん」
    そんな顔は似合わん
    背伸びしなくともいいのだと、そう言ってやれない自分が情けない
    それを伝えるのは小さかったあの子と宝物だったから

    あの子が帰ってきた
    冷たい体温
    目もやれないほど崩れた身体
    真っ白になった髪
    それを染める紅
    細くなった手足
    ワシの知っているあの子とはかけ離れていた
    それでも、あの子だった
    「帰ってくるなら、自分の足で帰ってこい」
    またワシは置いていかれてしまった
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    L5XU2BQpn8sTSCA

    DONE⚠︎最初から最後まで全部『ONE PIECE FILM RED』の結末のネタバレです。自己責任で。
    ⚠︎ONE PIECEを少し齧っている人間が書きました。原作と異なる点があるかと思います、ご容赦ください。

    REDからしばらく経ったある夜の話。

    見終わった後、速攻マブに連絡して生まれたオタクの幻覚です。
    マブに支部の垢バレるの恥ずかしいのでポイピクで。
    赤髪海賊団の音楽家 今晩レッドフォース号の不寝番を担当するのは、副船長のベン・ベックマンと何人かの船員。ベックは今日は甲板の担当だ。他は晩飯を食べ終わって、自由に過ごして勝手に自分の部屋で寝て始まる。
     僅かに残っている夜更かし共が集まる食堂にベックは足を運んだ。

    「まだ起きてんのか。誰か俺と当番代わってくれんのかよ」

     そう言うと全員揃って首を横に振る。自由にする夜更かしが好きなだけで、義務の夜更かしである不寝番は嫌なのだ。それを分かった上で揶揄ったベックはくつくつと笑いながら、小さな宝箱を開ける。あ、と小さく溢したのは誰だっただろうか。
     ベックはその中の電伝虫を手に取って、シーっと人差し指を口元に立てた。
     今日の波は穏やかで、雲ひとつない星空は宝箱と見間違うほど輝いている。そんな中、ベックはハンドレールに置いた電伝虫を起こした。
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