とある日の夜いつもならアジトに顔を出しているはずの伊月兄妹が揃って顔を見せに来ない。
今日はこねぇのか?いや、暁人は来るって言ってたはずと頭の中で考えているKKの耳にガチャリと扉が開く音が聞こえた。
「「お邪魔しまーす」」
その声は聞いたことのある馴染みの、そう、今まさにKKが考えていた人物達だった。
「おー、今日は遅かったな」
「あ、KK、お疲れ様。文化祭が近いからその準備にね…」
「私も学園祭の準備が忙しくてー…」
そう言う兄妹の顔はどこか疲れているような顔をしているのを見てそういうシーズンだったかとカレンダーを見遣る。
「お前たちはなにするんだ?」
「私のクラスはハロウィンが近いから仮装喫茶するって」
「僕のところはお化け屋敷かな」
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