事務作業を終えて1つため息を着く。
あの渋谷の事件からどれくらいたっだろうか。長く生きてると、時間の流れが曖昧になっていく。
暁人の身体は22歳で止まっている。
般若の男を倒すためと、あちこち渋谷を駆け回っていた時に、何度か黄泉の国に行った事が原因だろうとエドは言っていた。
変に干渉しすぎてしまい、不老不死になったのだろうと。
身体の変化に勿論、暁人は戸惑った。周りが老いていく中、自分だけの時が止まったままの恐怖を誰が分かろうか。
自殺を図ろうとしてみたものの、入水や首吊りはただ苦しかっただけだし、包丁で心臓を刺してみたが、形容し難い痛みが襲って来るだけで、心臓は止まりはしなかった。
半分ノイローゼ気味になり、戦闘時はやけくそに敵陣に突っ込んで行っても、決して死ぬことはなかった。
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