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    okomeoisi2

    @okomeoisi2

    いかがわしいのを頑張って更新したい。

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    okomeoisi2

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    よはくんがえっちの手引きしてくれる十万とかいう意味不明話。
    十→万気味なんですけど1周目アニメ見た時は十代くんのほうがドライかな〜と思ってたんですけど2周目見返した時万丈目くんの方がよっぽど素っ気なくね!?(ゾンビ除く)と思ったりもしました。
    ※十万…付き合ってる、十とヨハ…親友
    あくまで十万+ヨハくんって感じで3Pでもないです。ヨハくんに十代くんの双子のお兄ちゃんしてほし〜!

    #十万
    100,000
    ##十万

    十万+ヨハどうしてこうなった。

    万丈目は胡乱な瞳で、己に覆い被さる不埒者を下から睨め付けた。

    今。
    レッド寮の3段ベッドの一番下の段。
    シーツの波に押し倒された万丈目に覆いかぶさって影を作っているのは、キャラメルとミルクチョコレートを溶かして重ねたような能天気で軽薄な色をした頭の男。遊城十代である。

    万丈目さんの上にのしかかって駄犬の如くマウンティングするなどそんな無礼な振る舞い。他の相手ならば下から腹を蹴り上げて地面に叩き落としてやるところだが、万丈目と十代は、一応、仮にも、いや仮ではないが、いわゆる恋人同士ってやつなので。百歩、いや、千歩譲って許してやらんでもないわけである。

    駄菓子菓子。
    万丈目には許せない、というかこの状況が全くもって解せない理由があった。

    起き上がって十代を問い詰めようにも、万丈目は動くことができないでいる。十代は覆いかぶさっているだけで、のしかかっているわけではないのに。それはなぜか。

    「…なんで貴様がここにいる」

    目線を真上よりもさらに上。少し首を反らしながら見上げた先にいたのは花緑青の髪の男。ヨハン・アンデルセンである。
    扱うデッキテーマの如く、煌めく宝石の瞳を瞬かせてあっけらかんとこう応えた。

    「オレは十代の親友だからな!」
    「答えになってない!!」

    万丈目が威嚇する猫の如く牙を剥いたが、この場にいる野郎どもの中では悲しいかな一番細くて血の巡りが悪そうな色の手首はヨハンによってがっしりとベッドに縫い付けられているのである。万丈目が起き上がれない原因はこれだった。



    3年生になって遥か遠く、異国の兄弟校から留学してきたヨハンは、十代や万丈目と同じく、精霊が見えるデュエリストだった。
    精霊が見えるデュエル馬鹿。性格もあっけらかんとしつつ明るくて、ちょっと抜けてていい加減。なんだか十代っぽいなと彼を初めて見た誰もが思ったのだが、当人達もお互いにシンパシーを感じたのだろう、留学初日からすっかり仲良くなって、四六時中共に行動をするようになった。その様はまるで魂を分けた双子の如くである。

    そんな突然降って湧いた男に怒ったのは、自称弟分の丸藤翔だった。

    アニキを盗られて悔しくないんすか!?なんて同意を求められたが、万丈目にとって十代が誰とどう仲良くなろうが心の底から死ぬ程どうでも良かった。知ったこっちゃない。
    宝玉獣のデッキには昔関わりもあるといえばあったし、確かに興味は湧いたが、それよりも同じ御曹司なのに人生うまくいってそうなアモンの存在の方が10000倍万丈目の癇に障っていたのだった。


    そう、だから有り体に言ってしまえば、万丈目にとってヨハンは眼中に無かったのである。
    そりゃ会えば挨拶程度は返していたが、こんなベッドの上で押さえつけられるようなことはしていない、はずである。

    もちろんそれは十代もだ。
    端から見ればこのまま馬乗りになって殴られそうな状況になっているが、何か怒らせるようなことをしただろうか。そもそも3年生になってからずっと十代はヨハンにべったりたったから、そんなに話してないし。喧嘩になるようなことは何も…していないはず、だが。

    「…この前早く寝ろって部屋から叩き出したことを怒っているのか?」

    万丈目は、はっとした。

    つい先日のことだ。十代と万丈目は3年になってもまだ同寮同室なのだが、ヨハンが朝から晩までレッド寮の部屋に入り浸るせいで、万丈目はなんとなく、部屋に戻り辛くなっていた。
    まぁ朝に寝坊するバカを叩き起こして引きずって教室に行かなくても良くなったし、夜も宿題が分からないと泣きつくバカの相手をすることなく図書室で好きな本を読む時間が増えたからいいのだけど。…あれ?メリットしかなかったな。

    ところが先日、もうすぐ各寮の門限になるという時間になってもヨハンが部屋にいたから、早く帰れと諭して追い出したのだ。留学先の生徒と仲良くなるのは良い事だが、勉学に励むという名目で留学に来ているのだ。ルールを破るのは教員の心証を損いかねない、という判断だったのだが、水を差したことで恨みを買ってしまったのだろうか。

    「…それなんだけどさ」

    珍しくだんまりだった十代がようやく口を開く。なんだかいつもより元気がなかった。

    「怒んないの?」
    「怒ったじゃないか。留学生なら尚更門限は守れって」
    「…いや、うん、そうなんだけど」
    「…十代」

    歯切れの悪い物言いをする十代に、何やら神妙なトーンでヨハンが名を呼ぶ。なんなんだいったい。それに目線を交わして返してから、十代は続けた。

    「…嫌じゃなかった?オレとヨハンが…その、ずっといっしょで」
    「嫌…?」

    すがるような目でそんなことを聞かれて思わず目が点になる。なんだろうその物言いは。という事は、ヨハンと一緒にいることについて、万丈目に負い目があるのだろうか。十代は。
    うーんと考えるように視線を宙に彷徨わせるが、少し見上げればヨハンと目が合ってしまう。ほんの数秒交わった視線は、万丈目が先にそらした。どちらかと言えば心を開ききっていない相手に、目をじっと見られるのは苦手だった。吸い込まれそうな宝玉の煌めきは美しいとは思えたが、同時に、何を考えているのかわからない微かな恐怖も覚えた。

    「貴様ら、ここは俺様の部屋でもあるんだからな。もうちょっと俺様にも気を遣って外で会え。外で」

    そこまで言ってやるとただでさえあまり元気が無さそうに見えた十代が目に見えてしょげだした。捨てられた子犬のような目で何かを訴えてくる。垂れ下がった耳と尻尾の幻覚が見えた気がした。

    求められていた回答とはズレたことを言ったのだろうことは察したが、いかんせん十代の意図が読めずにいた。
    こいつの親友ならなんとかしてやってくれと万丈目がヨハンに声をかけようとした。その時だった。


    ふに、と唇に何かが触れた。


    目の前にはぼんやりと霞むキャラメルとミルクチョコレート。


    なんだと考えるまでもない。

    キスをされた。
    ヨハンの目の前で。

    「…っな!!!???は!!!??」

    十代の突然の奇行に、あまりに驚いて出かかった絶叫が詰まる。おかげで万丈目の喉からは鶏の首を絞め殺したような声が掠れ出た。

    「あ、ヨハンはオレと万丈目付き合ってるの知ってるから大丈夫だぜ」
    「ハァ!!!???」

    再度の爆弾発言に流石にデカい声が出た。付き合ってることを他の誰かに言っていいなんて、万丈目は十代に許可していない。…許可の要不要がいるのか分からないけれど。とにかく、2人だけの内密だと思っていた関係を勝手に暴露されて頭に血が昇ったが、一方で微かにショックを受けていた。なんで勝手に、そんな話をしたのだろう。十代を詰問しようと開いた口はしかし、この数瞬の間に巡った激情で思考がまとまらず、はくはくと空気を漏らすだけだった。この場に彼の心情を汲んで解説してくれる人物などいない。

    「あ、俺は今のところ好きになるのは女の子だけど、友達の恋愛にどうこう思わないから大丈夫だぜ」
    「何も大丈夫じゃない!!!」

    ここに至るまでの十代の蛮行とヨハンのフォローになってないフォローが、ギリギリ均衡を保っていた万丈目の怒りのゲージをぶち抜いた。

    「俺だって男に興味などカケラも無い!!!」
    「え?」

    わかったようなつもりで、適当なことを言うな。思わず叫んだ言葉に、素っ頓狂な声を返したのはヨハンだった。続けて十代が、まぁそういうなよ万丈目ぇ〜なんてそんな頭空っぽの軽い声で宥めすかしてくる、と思ったのだ。人の気も知らないで。
    なのに予想外に間の抜けた声を返されて、ヨハンの腕からもがき逃げようとする動きを思わず止めてしまった。

    「…やっぱ無理、してた?」
    「…ぁ」

    へへへとらしくない、内心を誤魔化すような笑い方をする十代に、胸がざわつく。

    「最近ずっとヨハンといたけど、万丈目と付き合ってるって話したらさ、ずっとヨハンと一緒にいるの、良くないだろって教えてくれて…。オレ、バカだから普通のこととか、万丈目が考えてることとか、ちゃんとわからなくて、…でも」

    会話の雲行きがおかしい。
    いや、そう思われる発言をした

    「………嫌なら付き合うの、……やめ…
    …ぶっ!!!」
    「なっ」

    ばちん、と鈍い音がした。
    頭上でヨハンが十代の口を手で塞いだ音だった。しかもわりと勢いよく。
    口に手を当てて呻く十代を無視してヨハンは、膝のあたりで寝転がされている万丈目を見下ろしながらカラッと笑った。

    「悪い!万丈目!十代に入れ知恵したのは俺なんだ」
    「そ、そうか…」
    「ちょっと距離おいてみたら、追っかけてきてくれるって!って言ってみたんだけど、…万丈目って結構ドライなんだな」
    「…俺は貴様らみたいに人前でベタベタするのが性に合わないだけだ」

    身を起こして応える。
    万丈目とて、十代の事は嫌いではない。当たり前だ。誰が好き好んで、好きでもない同性の男と付き合うものか。
    しかし。だからと言って素直に「好き」だと表現できないのは、自分の性質が故であった。それで、十代に対して罪悪感が無いのかと問われれば勿論嘘になる。十代はストレートに好意をぶつけてきてくれるのに、自分は返せないからだ。
    そういう意味では、十代と同様に、明け透けに思ったことが言えるヨハンを羨ましく思った。

    「だからさ!人前で仲良くする練習してみればいいんじゃないか?」

    塞ぎこみつつある十代と万丈目、双方の空気にも臆せず、我は夜の世界を照らす太陽だとでも言わんばかりの月の男は、あっけらかんととんでもない事を宣った。

    「…は?」
    「つまり、まずは、俺の前でべたべたすればいいんだよ!そっから慣らしていけばいい!って思って」

    どや顔で提案するヨハンだったが、万丈目からすれば『何を言っているんだお前』状態である。
    しかしこの場にいるのは、十代と万丈目とヨハンの3人だけだった。そして十代とヨハンはまるで魂の双子かのごとく親和性をもつ2人なのである。

    「それでさっきキスしてみたんだけど…」

    それでさっきのキスかーーーーーー!!!

    「…なっ…ば…」

    トンチキ2人の意味不明な行動の解が出て思考回路は理解した。
    理解した、が、納得がいかない!!馬鹿か貴様ら!!と吠えたいところだった。
    しかしたった今、軽率な発言で十代を傷つけた事が万丈目の中で枷になっていた。

    …ちなみに、万丈目が様々な葛藤を抱えながらも付き合ってくれていることを正しく理解している十代はもうそんな発言気にしてなどいないのだが、そこに気付けていれば万丈目が高校生活2年半、遊城十代にここまで振り回されることは無かっただろう。

    「…な、にを、すれば、いい…」

    その問いは、俯き、顔を真っ赤にしながら、血を吐くように絞り出された。

    「じゃあもっかいキスすっか」
    「…っつ」
    「欧米ならただの挨拶だぜ?」
    「日本も北欧もしないだろ!!」
    「…なぁやっぱ辞めよっか?無理して慣れるもんでもないし」

    万丈目を気遣って辞めようと提案したのは十代だ。
    煽っているわけでも、焚きつけているわけでもなく、心から心配しての言だったのだが、こういう発言が逆に万丈目を頑な態度にしていくことを理解していれば、十代が高校生活2年半、万丈目準の奇怪な行動に振り回以下略。

    「…やると決めたからにはやるぞ十代」
    「マジかよ」

    さっさとやって終わらせよう。万丈目は腹を括った。

    「…っ」
    「うお!!、んっ」

    襟ぐりを思いっきり引っ張ったせいで態勢を崩した十代が覆い被さる。が、それにも構わず、十代の後頭部に手を回して力任せに寄せる。それでも歯をぶつけないところに万丈目の器用さが出ていた。

    「…ふ、…は」

    すぐ隣にヨハンがいる。こんな近距離に他人がいるのに、十代とこんな不埒な事をしている。

    あがる呼吸、粘膜と粘膜が擦れ合う音、漏れる吐息。
    音が漏れないように慎重にしているのに、それでも

    いつもより、鼓動が速い。

    「んんっ!」 

    もぞ、と十代の手が万丈目のインナーの中に潜り込み、体表を撫でる。何を急に、と焦る万丈目を無視して、熱い指先が胸の突起をきゅうと摘んだ。

    「んっ!?んんぅ!」




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    ※十万…付き合ってる、十とヨハ…親友
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    万丈目は胡乱な瞳で、己に覆い被さる不埒者を下から睨め付けた。

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    シーツの波に押し倒された万丈目に覆いかぶさって影を作っているのは、キャラメルとミルクチョコレートを溶かして重ねたような能天気で軽薄な色をした頭の男。遊城十代である。

    万丈目さんの上にのしかかって駄犬の如くマウンティングするなどそんな無礼な振る舞い。他の相手ならば下から腹を蹴り上げて地面に叩き落としてやるところだが、万丈目と十代は、一応、仮にも、いや仮ではないが、いわゆる恋人同士ってやつなので。百歩、いや、千歩譲って許してやらんでもないわけである。

    駄菓子菓子。
    万丈目には許せない、というかこの状況が全くもって解せない理由があった。
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