チマメさんちのニキマヨ猫ちゃん 猫を拾った。
正確には居付かれた。
庭先の隅、紫陽花の青い葉の影の下で灰色と黒色の毛玉のような猫が二匹、丸まって寝ていたり戯れていたりすることに気がついたのは2日ほど前だった。
子猫というには大人びていて、成猫と呼ぶには幼さが残る。
二匹だけでじゃれるのに夢中で、人が近寄っても逃げる素振りもしない。
まるで二人だけの世界で遊んでいるような様子に出来心が湧いて、縁側に餌を用意したのがいけなかった。
家主には露ほども興味を示さなかったのに、食べ物の匂いには敏感に反応した灰色の猫はすぐに餌鉢に駆け寄ると、ガツガツと気持ち良い勢いで中身を平らげていく。
灰色の猫の様子を伺いつつも、寄り添うように黒猫も近寄ると対照的にちびちびと餌を食べた。
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