プラントでの会議に出席する時のことだった。
コノエの隣をアーサーが歩き、一歩下がってハインラインが続く。その後方にマグダネルが続いていた。何てことはない、よくある会議のはずだった。
対面からザフトの軍服を着た男が歩いてくる。この辺りではよくある光景だった。それが一瞬で世界を変える。
「艦長!」
「アーサー?」
突然大声でアーサーが叫び、コノエの前に出た。どこにそんな力があるのか、と思う程強く体を押され後ろによろめく。
コノエを突き飛ばし、男との間に体を割り入れる。男が背後から見せた手が握っていたのは銃ではなかったが、決していい物でもなかった。
「っ!」
慌てて顔や首など肌を晒す部分を隠したが遅かった。肌に液体がかかる。冷たいとも熱いとも感じず、ただ一部が濡れた。
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