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    mimimi_choco29

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    mimimi_choco29

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    コノアサ。
    アサは無自覚、ノエ艦長はわかっててやってる。
    いつだってノエ艦長はわかっててやってる(大事な事なので

    無自覚、無意識、その先は無意識だった。
    そこに置かれた服に手を伸ばし触れるのも、抱き寄せて服が纏う匂いを吸い込むのも。

    「アーサー?」

    呼ばれて初めて、自分の行為を自覚した。

    「あ、あの、申し訳ありません!クリーニングに出して来ます!」
    コノエの顔を見る事が出来ず、抱き締めている上着を元に戻すにも時すでに遅く、アーサーはここから逃げる事を選択した。体を強張らせながら、コノエの横を通り過ぎようとするが、優しい声と強い力で引き止められた。
    「待ちなさい、汚れている訳でもないからわざわざクリーニングに出す必要はないよ」
    「ですが!その、自分が触れてしまったので」
    ただ触れていただけではない。顔をうずめてしまったのだ。化粧をしていないとはいえ、気持ちのいいものではないだろう。
    けれど事細かに説明は出来ず、大まかに答えるがコノエは首を縦に振らなかった。
    「君が触ったところで何も問題はないだろう?」
    「ですが……」
    「その代わりと言ってはなんだが」
    言い募るアーサーを見て、コノエが考え込むように顎に手を置く。
    何を言われるのかと身を固くするアーサーにコノエが笑いかける。
    「なに、怖いことでは…ないと思いたいんだが」
    「はあ」
    歯切れが悪い、とアーサーが気を抜いたその一瞬。
    「僕も少しいいかな?」
    コノエが距離を詰め、アーサーの体を腕の中に閉じ込める。
    「か、艦長!?」
    慌てふためくアーサーを放って、有ろう事かコノエがアーサーの上着、襟の辺りに顔をうずめている。
    そして、すう、っと何かを吸い込む音がした。
    「……っ!!」
    息が止まりそうだった。
    身動きが取れず、アーサーは身を固めたままコノエの気が済むのを待った。強くコノエの上着を掴んでしまっているとも知らずに。
    「ああ、君の匂いがするね。けれど、」
    ようやく解放されたかと思えばコノエの瞳がアーサーを捕らえて離さない。
    「こちらは匂いが移ってしまって、どちらのものかわからないかな?」
    強く握り締めたコノエの上着は、皺が寄って今度こそクリーニングが必要だとわかる。
    けれど何故か、すぐに持ち出すのを惜しいと思ってしまった。
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