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    makino1639

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    makino1639

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    好きな作家さんの訃報に接し、著作のここが好きだったなぁと思い返すたび、現在の推しカプにもつながっていると感慨深い気持ちになります。
     アニメのエンディング曲を口ずさみながら、ちょっとセンチメンタルな🔥さん独白。

    #不死煉
    immortality

    好きだと言いたい 世の人は、時に、俺を籠の鳥だと言う。
     生家の生業──常ならぬ髪や瞳の色は、炎柱を目指す人生以外、選択の余地がないと映るらしい。この境遇を羨望されることも無きにしもないが、大半が向けてくる憐憫の眼差しには、正直なところ飽き飽きしていた。
     早く柱になれと俺に発破をかけた男は、単に戦力を強化したかっただけかもしれない。それでも、背筋に震えがくるほど嬉しかった。血筋や輩行の縛りで否応なくではない。俺は俺の意志で柱に上り詰めるのだと、思いを深くした。
     並行して、その男──不死川への想いも。

     根が常識人の彼は、やがて妻を娶り子を成し、穏やかで温かい家庭を築くだろう。当然、最優先すべきは鬼殺の勤めではあるのだけれど、人並みの幸福を得ても誰に後ろ指さされるものではない。それを、俺が邪魔する訳にはいかなかった。真に彼を愛するのであれば、なおさら。

     何の約束もない間柄で、叶いようもない願いとは弁えている。それでも、いつか、どこかで再び巡り逢うことがあれば、その時は──。
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    ⛅🌀😭
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    makino1639

    MOURNING🍃さんの悪い評判について⚔️匠(捏造モブ)目線でひとこと言いたいという話。脇役ですらない裏方キャラの妄想を楽しめる方向け。書きたいところだけ書いた超短編
    ※事後(雰囲気のみ)
    ※切り傷の描写あり
    ※🍃さんの傷跡=自傷の痕に異論を唱えたいわけではなく、こんなのもアリよね〜と軽く楽しんでいただければ
    刀の錆 つつ、と指が肌を滑る。気持ちよくまどろんでいた不死川は、ゆるくまぶたを持ち上げた。目の前に金色の頭髪がふわふわと広がっている。夢よ覚めてくれるなと瞳を閉じて、腕の中のぬくもりに頬をすり寄せた。

     身じろぎした恋人は、いまだ眠りの中にいるらしい。スゥスゥと再開した寝息をくすぐったく感じながら、煉獄は肩、腕、胸と、目についた傷跡をなぞっていった。普段あれだけ盛大に前を開け広げて見せつけているに等しいのに、不死川本人は全く意識していないとのたまう。縦横に走る傷跡に触れることが許されるのは、文字通り懐に入れられた者の特権だった。
     薄まった古傷はともかく、赤く盛り上がっているものは、血が止まりさえすれば後は構わなかった印だ。通常、全集中の呼吸で早く傷を癒す方向に血流を操作するが、不死川は逆手に取って他に血を回している。自然治癒どころか、これでは遅々として治るものも治らない。全身の傷跡が減らないわけだ。
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    makino1639

    MOURNING『🍃🔥2cm3kg差なんて誤差みたいなもんじゃん(差がないでもやっぱり差があるでもどっちも楽しめて美味しすぎる😋)』癖に忠実に、書きたいシーンだけ書いて終わってます。
    漫画向きのネタで、描写がイマイチな所が多々あるかとは思いますが、脳内補完をお願いします🙇‍♀️
    土手 そぼ降る雨の中、昼の明るさと暖かさが見る間に失われていく。
     ──[[rb:尾 > つ]]けられている。
     ひたひたと寄ってくる気配に、振り返りもせず足を早めた。



     炎柱である煉獄は、その見た目も相まって、護法神の化身とたとえられることがある。魅せられる者は後を絶たず、逆に異常だと毛嫌いする者も合わせれば、不審者がまとわりつくのはもはや日常茶飯事である。
     警察に突き出すというのも、こちらが政府非公認の組織に所属する身であるからには、なるべく避けたい。まして追跡者が人間でない場合、彼らの手に負える代物ではないのだし。
     チラリチラリと見え隠れする気配は、まだどちらのものとも判別できなかった。

     担当地区を回っていたら火事に行き当たり、それには別の隊士が任務として対応していた。取り急ぎ協力して消火したところで詳細を聞くと、火事場に出る鬼がいると言う。深夜でもエサの方からのこのこ外に出てくるのだから、鬼にとっては絶好の狩場だろう。はた迷惑なことに、火事騒ぎに便乗どころか、放火犯の容疑すらあった。
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