教えて!大神センパイ 晴れて憧れの万理と同じ高校に入学できたはいいものの。県内屈指の進学校であるため、テストでは一定の点数を下回ると、補習期間は部活に参加出来なくなるシステムがある。歯に衣着せずに言えば、百瀬はこのままだと補習コースだ。強豪のサッカー部の一員にせっかくなれたのに、それはあまりにももったいない。だから、百瀬は三年B組の教室を訪れたのだ。一つ隣の三年A組には姉の瑠璃が在籍しているが、姉に頼るのは……ねえ? どうせなら、頼れるイケメンの先輩に頼みたいものである。放課後の明るい声がこだまする廊下を背中に、三度ドアをノックする。少し緊張した声で失礼しますと言ってから、年季の入った引き戸を開ける。黒板を掃除していた女子生徒が対応してくれた。
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