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    とりにく

    @SeseriEX

    主にときメモGSの絵や文を上げたりする
    CPは大半、BLの七行じゃよ

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    とりにく

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    9/24のワンライスぺで書いたもの
    夏のワーパレからなないくを書きました……
    久しぶりのなないくだ~~~^^

    ##なないく
    ##夏のワーパレ
    ##ワンライ

    君は僕に甘いダメになる/夏バテ/素麺

     夏は本当にダメになる季節だと思う。外は殺人的な暑さだし、熱中症になると危ないし、職業上、日焼けをするのはよくない。これから秋冬の服の撮影もあるというのに小麦色になっている場合ではないのだ。結果、冷房がガンガンに効いた部屋でゲームやネットサーフィンに勤しむしかない。電気代がエグいほどかさむが命を守る行為だから許してほしい。
     ほぼ朝に寝て、ほぼ昼に目を覚ましてから、ずっとゲームをしていたが何も食べていないことに気がついた。キリがいいところでバトルを終わらせ、冷蔵庫を開ける。母親が送ってきたジャムがあるだけで、冷蔵庫はほぼ空でジャムを塗る食パンもないし、ごはんもない。最近買い物に暑いし日焼けするからと自分に言い訳をして行っていなかった。仕事に行けば、弁当も出るし、晩ごはんは最近外食してるし、先輩におごってもらうこともあるから、気にしたことがなかったのだ。夏休みだからって、これはあんまりにもあんまりじゃないか。
    (今から、食べ物を買いに行くか……?)
     ジャムをはちみつ好きのクマよろしく指で舐めるわけにもいかず、そっと冷蔵庫を閉じる。カーテンを少し開けて、外を見る。午後三時の殺人的な暑さを感じた。今外に出るのは危険だ。ひからびて死んでしまう。しかし、食べ物がないとなるとお腹がすいてくる。ああ、どうして買い物をしていなかったんだ。過去の俺。ああ、暑いからか……なら仕方ない。もう少し、涼しい時間帯になってから出かけよう。そう思って、ベッドに横たわるとぼーっと天井のシミを眺めた。
     突然、スマートフォンがけたたましく着信音を鳴らしだした。表示されている名前は本多行。どうせ、植物園に行こうとか動物園に行こうとか言ってくるんだろう。こんなクソ暑い時間帯にそんなところ行くか。そもそも植物園には虫がいるし、夏場は植物園の外も虫が多い。外の出るのは命が危ない。まあしかし、出ないのもアレなのでとりあえず電話には出た。
    『あっ! ミーくんやっと出た! 寝てたでしょ?』
     つんざくようなダーホンの声に思わず顔をしかめる。しかも声がデカい。今日初めて聞いた他人の声がダーホンというのはキッツイということを知った。
    「いや、ぼーっとしてたとこ」
    『ねね、今から遊びに行っていい? そんなこと言って、もう向かってるんだけどねっ』
    「ええ……拒否権ナシじゃん……」
     相変わらず、強引な男である。さすがに寝間着のまま他人を迎えるのはアレなので部屋着くらいに着替えているとインターフォンが鳴った。めっちゃ近くまで来てたんじゃん。寝間着を洗濯機にシュート! 超っ! エキサイティンッ! すると玄関のドアを開けた。
    「ごめんね、急に来ちゃって。用事あった?」
    「別にないけど。で、ダーホンはどうかした?」
    「うんっ! これ、ミーくん食べるかな~って思って。揖保乃糸だよ」
     ダーホンは持っていた紙袋を開けると素麺が入っていた。一緒にダシとか薬味も用意されている。夢にまで見た食べ物……。突然現れた食べ物に思わず腹の音が鳴る。めちゃくちゃ恥ずかしい。
    「……ゴメンなさい」
    「どしたの?! ミーくんお腹すいてた?!」
    「これは夏バテ……」
    「いや、夏バテだと逆に食欲減退すると思うよ?」
     人の言い訳にマジレスやめろ。でも、食べ物持ってきてくれるのは本当にありがたい。買い物行くまでに俺死ぬかな? って思ってたし。ダーホン、たまにこういう気が利くとこあるから本当にスキ。
    「お腹すいてるなら、素麺茹でちゃおうよ。一緒に食べよう? 台所借りるね」
    「……うん、ありがとう。冷蔵庫、何も入ってなかったから助かった。外出る気もしないし……」
    「ミーくん、暑いけど買い物行かなきゃダメだよ? じゃあ、素麺食べたら、買い物行こうか?」
    「ダーホン買い物行ってくれんの? 助かる……」
    「ミーくんも一緒に行くんだよ?」
     ダーホンは何言ってんだ、という顔をしている。こいつにだけは絶対されたくない顔だった。普段何言ってんだムーブしてんのこいつだろ。

     220924
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    recommended works

    にし乃

    REHABILIいんこさんよりアイディアを頂きました、『狭いロッカーに閉じ込められてむらむらむんむんしてしまうまだ付き合っていない五夏♀』です。好みで呪専時代の二人にしてしまいました。むらむらむんむんはしなかったかも知れません、すみません…。
    拙いものですが、いんこさんに捧げます。書いていてとっても楽しかったです、ありがとうございました!
    とても短いので、スナック感覚でどうぞ。
    In the ×××「元はと言えば、君が帳を下ろし忘れたせいじゃないか!何で私までこんな目に!」
    「うるせぇ、今は口より足を動かせ!」

    特級の二人は、呪専の敷地内を並んで激走していた。

    「待て〜!!」
    「待〜て〜!!」

    担任である夜蛾が放った、呪骸の大群から逃れるために。

    「チッ、しつけーなぁ!」

    呪骸達が悟と傑を追いかけくる理由は一つ、彼らの親(?)が大変にお冠だからである。
    事の発端は昨日の、二人の共同任務にあった。現場は三年前に廃業し廃墟となったコンクリート工場であったのだが、悟が帳を下ろし忘れ、彼の手加減なしの『赫』と傑が繰り出した一級呪霊の容赦ない攻撃が営業当時のままにされていた大きなタンクを破壊してしまったのだ。
    住宅街からは離れた場所にあったとは言え、空気が震えるような爆発音に周囲は一時騒然となり、野次馬達や緊急車両の他に、上空には新聞社やテレビ局のヘリコプターなどもやって来る大騒動となった。
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