【荒船哲次の場合】
『残念すけど、あたし、この度当真先輩の"唯一の愛弟子"になるのでその誘いには乗れませんね!ッ隊長!』
「は?!」
ニッと笑った猫目の頭上から降ってくる追尾弾を見開いた目で捉えた俺は驚きのまま強制帰還を余儀なくされた。
ボスッと緊急脱出先のベッドに落ちるとオペレーターデスクの方から半崎がひょこりと顔を出した。
「はー、ダルいっすわ……」
普段なら開口一番ダルそうな顔を隠しもしない半崎に、もうちょっと隊長を労うとかあるだろ、などと言うものだが今の荒船にはそんな余裕はなかった。
「半崎、お前知ってたか?」
「夏目のスコーピオンっすか?玉狛でレイジさんに教わってるってのは聞いてましたけど。」
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