Lost in the kiss1
二人分の体重を受け止めたベッドがギィギィと悲鳴を上げるように軋んで、そろそろ壊れちゃうかな―と五条は悟った。
「アッ!あぁ……ッ!アッあっ、ぁっ、んんー………っ!」
目の前のシミも傷も、無駄な贅肉のひとつもない、滑らかな背中に長くて艶やか黒髪がばさり、と揺れる。浮かんだ玉のような汗が滴り落ちていくのを見つめながら、そうと分かっていてもこんないいところでセーブ出来るわけがなくて、次はもっと丈夫なやつを買おう、と快楽と酸欠でぼんやりと霞む頭で決意する。
ベッドの上で四つん這いにさせた体の、きゅっと引き締まり、まろやかな弧を描く臀部の割れ目には太くて、硬く張り詰めた性器が深々と突き入れられている。穴と棒、生々しい性交の情景はいっそグロテスクなほどで、だけどそれこそが人の欲望そのままを露わにしていて、何よりいやらしく見えた。
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