何を躊躇うことがありましょう。俺の命は生まれてこの方ずっと俺の手の中にあり、俺は自由なのです。この命に命令できるのはこの世で唯一俺のみ。幸運なことに世の多くの子どもが嘆くような、俺を束縛する親なる生き物はおりません。
であれば、この船の出航を遮るものはもはや何もありません。俺は俺の思うままに帆を張り舵を切るのみであります。停滞は死と同一。人生はたったの八十年しかないのですから、立ち止まる時間も振り返る時間も無駄というもの。
死んだように生きて何が面白いでしょうか。まあそういう贅沢な浪費という考え方もあるかもしれませんが俺はそっち側はごめんです。死ぬまでにやりたいことが山ほどあるのですから、ここで阿呆のように死んでいる暇は無いのです!