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    名無し

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    名無し

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    チリ主♀
    仕事モードのチリちゃんが書きたかっただけ

    「あれ、チリさんお仕事ですか?」

    お風呂上がり後、私は髪を拭きながら寝室に足を踏み入れた。次は入れ替わりにチリさんがお風呂に入る筈なのだが、そこにいたチリさんは眼鏡をかけ、ベッドに腰掛けてノートパソコンを睨み付けている。完全に仕事モードだった。私は隣に腰掛けて画面を覗いてみるけど、文字が沢山書かれててよく分からない。

    「何か昨日送った書類に不備があったらしいわ。ちょっと待っててな?直ぐ終わる。」

    おでこにキスをされて、彼女の視線はまた画面に戻った。慣れた手付きでキーボードを入力して真剣に画面を見る姿は、働く大人の姿そのものでつい見惚れてしまう。

    「……ん?日付が間違ごうとる?…いや、これ先月のやな……今月の何処やったっけ…。」

    チリさんは画面を切り替え、いくつものアイコンを1つ1つ開いては閉じてを繰り返していく。でも何かが違うようで、どんどん眉間に皺が寄り、苛立ちか足を揺すり始めた。自分に何か出来ないかと、画面を見てるとある事に気付いた。隅の方にぽつんと置かれているアイコンがあるのだが、これだけ全然触れていない。

    「…さっきからこれは見てないようですけど、違うんですか?」
    「ん?あぁ、これは別の…あ!こいつ!こいつや!やっーと見付けた!名前付け間違えとったんか…危なかったわ…!」
    「見つかって良かったです。」
    「あ、これ見た事は皆に内緒な?でも、お手柄やでアオイ!偉い偉い!さすがチリちゃんの彼女や!」

    機嫌が180度変わり満面の笑みで頭を撫でられる。あまりにも嬉しそうで、こっちもつられて笑顔になった。チリさんはマウスでアイコンを動かすと、スマホロトムを取り出して電話をかけ始める。

    「…かんにんな、ちょっと電話する。」

    私はコクりと頷いた。別に許可なんて取らなくても良いのに、と返そうとした瞬間チリさんの目付きが変わった。ピリッとした空気が流れて、私は開きかけた口を閉じる。

    「お世話になっております、パルデア地方リーグのチリと申します。夜分遅くに申し訳ございません。先程のメールにつきまして返信を…はい。」

    コガネ弁じゃない面接の時の喋り方だった。普段リーグの皆様との会話もゴガネ弁だから忘れていたけど、それ以外の人との会話はこっちの喋り方が多いのだろうか。
    私がじっと見てるのに気付いたのか、チリさんは柔らかく微笑むと唇にちゅっと音をたてて、触れるだけのキスをした。嬉しいけど電話繋がってるのに…相手に聞こえてないか不安だ…。

    「……はい、そちらで。…申し訳ございませんでした。それではよろしくお願い致します。はい、失礼します。」

    通話が切れると、チリさんは大きく息を吐く。何とかお仕事が終わったらしい。ノートパソコンを机に置き、私にぎゅっと抱きついた。突然の事で支えきれず、そのままベッドに倒れこむ。

    「アオイおおきにな!助かったわ!」
    「いえ、お役に立てて良かったです。」
    「ほんま焦ったけど片ついた!おおきに!ご褒美にチリちゃん何でもお願い聞いたるよ?」
    「えっ、そんな…あれだけの事で…。」

    私は首を横に振った。それでも、とチリさんは詰め寄る。

    「あれだけ、に意外と時間取られるもんなんよ。それが短時間で解決して、向こうにも少しの迷惑で済んだ。自分のおかげ。それに対してチリちゃんからのご褒美。で、何がえぇ?」
    「え、そ、そうですね…うーん…。」

    有無をいわせない笑みで断りきれず、どうしようか考える。ただ単に気付いた事を言っただけなのに。
    それでも、何かお願いできるなら。

    「一緒にお風呂入ってくれますか?」
    「へ?自分今上がったばっかりやろ?」
    「…チリさんに、身体を洗ってもらいたい、です。」

    それは普通に洗って欲しいわけじゃない。これからの夜の行為への、ちょっとしたスパイスになるかと思っただけだった。
    チリさんは意図が分かったのかニヤリと口角を上げた。

    「えぇよ、隅々まで綺麗にしたるわ。自分の手の届かんとこまでじっくりと、な?」
    「…はい。」
    「ほな、行こか。チリちゃんも湯船に浸かりたいわ~!」

    私は腰を抱かれて、先程出たお風呂に引き返した。
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