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    名無し

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    メイン呪術、最近pkmn、他作品の小説をあげます
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    名無し

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    チリ主♀※アオイ固定
    主♀が少し可哀想なことになってます
    乱暴な言葉を吐くチリちゃんが書きたかっただけ

    チリは目の前が真っ赤になった。
    物音が聞こえ様子を見に入った資料室。そこで愛しい恋人アオイを、数人の男と一人の女が取り囲んでいた。女の上には黒く染まったスマホロトムがアオイ達を撮影している。男のうち一人の手はアオイの露出された胸を直に掴み、二人の男は逃げれないように彼女の腕を掴んでいた。なによりアオイの目からは、堪えきれなくなった涙がポロポロと溢れ落ちている。どんなに辛くても笑顔を絶やさない彼女が泣いていた。チリの怒りのボルテージはもう止められなかった。

    「…何しとんや…。」
    「チ、チリさん、こ、これは、アオイさんから、そう!アオイさんから誘われて、私達…!」

    女がチリに弁解しながら腕に手を添える。だが、チリは女の手を掴み上げ、そのまま床に叩きつけた。コンクリートにぶつかる鈍い音と、女の小さな悲鳴が静かな部屋に響き渡る。

    「何しとんのや、おどれら。」
    「お、俺等はそいつに頼まれて…!」
    「そうそう!この子とセックスしろって言われて!その女に!」
    「じゃかしい!」

    チリの長い足がアオイの胸を掴んでいた男の脇腹に突き刺さった。蹴飛ばした衝撃で近くの書類の棚に男の体が当たり、派手な音を立てて床に崩れ落ちる。書類が二、三冊男の上に落ちるも、ピクリとも反応しない。気を失ったようだ。

    「す、すみませ…。」
    「手、離せや。」
    「は、はい!」

    解放されたアオイは、服を整えもしないまま何も言わずチリの胸に抱き付いた。体は小さく震え、嗚咽を漏らしながらまた涙を流す。チリは優しく頭を撫で服を正すと、軽々と横抱きに持ち上げた。

    「怖かったな、可哀想に。」
    「…チ、リ…さ…。」
    「あぁ無理に喋らんでえぇ。顔、チリちゃんの胸に埋めとき。もう直ぐ終わるさかい。」

    言い終わると同時に、チリは呆然としている残り二人の男を足蹴にして床へ叩きつけた。苦しそうにもがく頭をぐりぐりと踏みつけ爪先から顔面を蹴りつける。

    「あんたらの顔は覚えたで。二度とパルデアの地を踏めると思うな。」
    「…そ、んな…わた、し、あなた…がはっ!」
    「喋るな耳が腐る。」

    チリはうつ伏せになってる女に歩みより、背を思い切り踏みつけた。

    「…そ、そん…うぐっ!」
    「喋んな言うとんねん、気色悪い。」

    足に力を込めてもう一度強く踏むと、女は絶望に顔を染めながら気を失った。チリはギロリと残りの男に視線を向ける。恐怖で動くこともできず、ガクガクと震えるだけのこいつをどうしてやろうかと思った矢先、ドアの外から足音が聞こえてきた。どうやら物音を聞きつけて誰かが様子を見に来たらしい。

    「先程から何の音です…こ、これは…?」

    現れたのはチリの上司であるハッサクだった。倒れている人がいる事もだが、助けもせずに見下ろしているチリにも驚いているようだ。

    「ハッサクさん犯罪者や。四匹纏めて強姦未遂。」
    「何ですって!本当ですか!?」
    「物的証拠がいるなら、部屋の隅の監視カメラに全部映っとるやろ。被害者はアオイや。」

    チリは腕の中のアオイを見せる。その痛々しい姿で事実と分かり、ハッサクは心を痛めた。彼女は可愛い教え子でもある。そんな子が乱暴を働かれたなど考えたくもなかった。
    ハッサクは怒りで拳を振り上げそうになったが、そんな事をしても意味はない。一呼吸置いて怒りを静めていく。

    「今日は彼女を休ませてあげなさい。辛いと思いますが後日聴取を取ります。チリ、貴女もですよ。」
    「分かっとる。おおきに、ハッサクさん。」
    「誰か!力のある者は来て下さい!」

    ハッサクの声に数人のスタッフが駆けつける。それと入れ違いにチリはリーグの外に向かって歩きだした。ふと腕の中の彼女を見ると、泣き疲れたのか、はたまた安心したのか、すやすやと眠っている。

    「…ほんま、あんな危険な目にあったのに悠長なもんやで、全く。……これで、少しでも危機感を覚えてくれたんならえぇんやけどな。」

    チリはこっそり掠め取った黒いスマホロトムを取り出すと、中のロトムを追い出した。自由になったロトムは幸せそうに空へ飛び立つ。見送ったチリは残されたスマホを地面に叩きつけると、勢いよく踏み潰した。

    「はよ、チリちゃんに依存してくれたらえぇのに。ま、外堀はゆっくり埋めてけばえぇ。時間はたっぷりある。」

    自分にすがる恋人を想像しながら、その綺麗な顔には小さな笑みが浮かんでいた。
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