【ファンビル|翻訳】花言葉(END)医者がずっと生薬図鑑のとあるページを見つめている。あなたはもう気付いていた。
彼らしくない。
いつも熱心に本を読んでいるのだが、今日ほど特定のページをじっと見つめていることは、ほとんどなかった。
新婚してまだ1年しか経っていないのに、あなたたちは出会ってから数えて、そして恋に落ちるまでの期間を加えると、もう4年経っている。人のことを100% 知っているとは言えないが、もし相手が彼だとしたら、とある異常な行動の裏にどんな意図が隠されているのか、あなたは見抜くことができる自信がある。
だから、彼は心配事があって、あなたは確信していることができる。
根拠は、ぼんやりと見つめているページに記されている生薬が、たまたま「石蒜[-せきさん-]」だったということである。
石蒜は、とある草本の球根だ。五性は温で、五味は甘・辛で、肺・胃・肝に帰経して、去痰・催吐・解毒・散結の効能がある。外用も内服もできるし、様々な悪瘡毒腫・黄疸・癲癇・火傷・関節リウマチなどの治療に用いられる。
球根自体は毒性があるけど、遠い旧世界の飢饉の時代には、流民たちが飢えを満たすための重要な食糧だった。この逸話は彼が話したものだが、あなたはそれを聞いて心が怖くて震えていた。流浪のあいだに、彼は中毒の危険をおかしてまで、これを掘り起こして食べた経歴はないだろうか。つまらないことを思い巡らすを抑えることができない。
そして、球根の上の草本の部分には、荒涼とした淒美[-せいび-]な名前がついている——
「彼岸花」だ。
植物の町に生まれたあなたは、草花についても少しは知っている。石蒜[-リコリス-]の花にはさまざまな色があるけど、すべての色が「彼岸花」と呼べるわけではない。
そういう名前が肩書きをつけるのは、血と焔のような真っ赤な花だけた。
その血と焔のような色から、「曼珠沙華」の別名を与えられた——旧世界のある宗教が布教の際に残した美しい過ちとので、さらにいつも川や墓地の周りにいつも咲いていたことから、多くの人々はこの熱い色彩を道案内の赤い絨毯のようだと考えていて、亡くなった人を彼岸への道に導くことだけを目的としており、「地獄の火」と同義の別名*を与えられていた(*諸説紛々)。
昨日は、秋21日だった。朝早かったから、あなたたちは一緒に墓地に行って、彼の母のお墓参りした。
あなたはいつも独特な死生観を持っていたので、一年前、わざわざこの日を選んで彼にプロポーズした。この決断をした瞬間から、これから毎年、この日を様々な意味で「普通じゃない」と覚悟することになる。たとえば、この日の最初のことがお墓参りだったとしても、あなたは全然気にならない。
お墓参りした後は、あなたもちょうど診療所に行って、設備を点検することになった。近くのゲームセンターでアンディと週末を過ごしたジャスミンは、しばらく玄関で待ってから、手紙一通を医者に渡した。この手紙はシーサイからで、差出人はアーネストだった。
先日、アーネストはアタラ・タイムズに原稿依頼を受けたので、シーサイに出張し、出発前にわざわざ医者を訪ねてきて、代わりに訪ねる場所はないかと尋ねた。医者はしばらく考えてから、川と田舎道のあいだに古い木のリメイクされた写真を差し出した。
それはきっと、彼の持病が再発する、一番苦しい時にも、心の中で忘れられなかった木であった。
言い換えれば、サーナイ母さんが本当の意味で永眠する場所だ。
手紙を開封してから、医者は思わず息をのんだった。製薬機の背板を外したばかりのあなたは、それを聞いて思わず彼を見上げたった。その黯然そうな横顔を見て、あなたはすぐにレンチとドライバーを下ろし、軍手を脱いで通り過ぎたった。
封筒には、フリーライターからの短い手紙とともに、一枚の写真が添えられていた:古い木の枝からはもう黄葉がさらさらと落ちていたが、ただひとつ眩しいほど鮮やかな色は、木の下に、川岸から道端にかけて広がっている、一面に咲き乱れる凄艶せいえんな真紅であった。
まるで魂を引き寄せる赤い絨毯のようだ。
あなたが近づいてくると、彼は腕にかけたあなたの手をそっと握り、「大丈夫」という合図をしてから、すぐに診療所の日常業務に取りかかった。彼はいつも公私をはっきり区別しているので、あなたは知っているはずだ。ただあの時、彼の忙しさが本当に公私を分けるものなのか、それとも今にも湧き上がってくるかもしれない何か切ない思いを抑えるためなのか、確かめることはできない。
だって、あなたの先生[-シャンシェン-]は、「母は自分の瞳色のせいで鬱陶しくて死んでしまったのではないか」と考えないように、暗記して気を紛らわせていたのだって、そして二年のうちに鋼鉄の棒ほどの厚さの薬局方を一冊まるごと暗記しまった人だよ!!
その後、あなたたちはあらかじめ約束していた友達と小さなパーティーを開くて、その日を過ごしました。その間の彼の言動は、無理に笑っているというわけではなかったが、ふとした瞬間に、どこかしら憂鬱なものが、ときどき目くじらと眉尻のあたりに浮かんでいた。ほんの一瞬ではあったかもしれないが、それでもあなたが鋭くとらえることはできた。
夜が明ける。そして今日、その憂鬱は、「石蒜」と書いてある生薬図鑑のページにまとわりついて、不意に彼を引き寄せてしまった。
だから、少し異常に長い時間、ぼんやりしていたのだろうか。
あなたはひそかに溜息をつかずにはいられなかった。
診療所のドアをノックする音がした。マーベルだった。彼女は今年のヤクメル爆走祭のために新しいデザートを作ろうとしていたので、ヤクメルバターのクッキーを作った。そしてクーパーを手伝っているうちに、もう少し歩いて、クッキーを持ってきて、あなたたちに味見を手伝ってもらった。時間は限られていたので、彼女はそれほど長くはいなかったが、玄関であなたに挨拶だけして帰っていった。
あなたは心から彼女がちょうどよい時に訪問したことに感謝して、というのは医者がやっと彼女がドアをノックした時に少しわれに返ったからであった。彼女を送り出してドアを閉めると、ついに後から彼の「反魂」のような問いかけが——
「誰が、来たの?」
「マーベルばさんだ。『もっと多くのクッキーを作って、僕たちの分を持って来てくた』って…」
そう言って、あなたはクッキーの入った小さな袋をテーブルの隅に置きた:
「…じゃあ、ティータイムにしない?」
彼はようやくページを見つめるのではなく、完全に顔を上げてあなたを見つめて、「うん」とゆっくりとうなずいた。
あなたはクッキー1つを握り潰して、Xの巣にあるお皿に入れた。お茶は、パブロがアミラとハイジをウォルナットグループに旅行に連れていったときに持ってきたお土産で、様々な果物香りのティーバッグ紅茶だ。あなたは半分を家に残し、残りの半分は診療所に置きた。今日はランダムに抽選したラズベリー紅茶で、熱湯をティーバッグにかけると、甘酸っぱいベリーの香りが立ち上り、落ち着いた香りになります。
果物香りの豊醇な熱いお茶と、ミルクのコクがありながらも甘すぎないサクサクのクッキーがよく合う。あなたはしばらく自分の手の中の琥珀色のお茶を眺めていたが、少し気持ちが落ち着いた彼を慎重に呼んだ——
「時渺[-シーミョウ-]…」
「ん?」
「抱きしめていい?」
数秒間愕然としたが、彼はやがてゆっくりとうなずいた。
あなたはカップを置いて立ち上がって。彼はちょっと意外そうにあなたを見た。彼はあなたが真正面から飛びかかってくるかもしれないと思ったが、そうしなかった。彼のうしろにまわって立ち、両手でそっと彼の肩をおさえ、一度ゆっくりと深呼吸をしてから、あなたは身をかがめてゆっくりと彼の肩をしめつけ、首筋に顔を埋める。
彼の視線はちょっと動揺の色が見えて、それから苦笑しながらあなたの手に手を重ねた:
「心配かけて、ごめんね。」
あわてて首を振ると、首筋に顔を埋めれたあなたは声がくぐもっている:
「君は間違っていなく、謝る必要はない。僕はね…そんな自分に少し腹が立つだけだ。」
「なぜ、そんなことを言う…」
「知ってるよ。サーナイ母さんを思い出すスペースが必要だって…でも、そうやって、ずっと魂が抜けてした君を見ていると、なんていうか…まるで、君もいつでも彼女についていくように…引き止めていいのか、もう分からない…」
「もちろん、引き止めたよ。愛しい人だから、あなただけ、私を引き止めることが、できるのに。」
「でも、そんなことしたら、まるで僕が君を奪ったみたい…うまく言えないけど、そりゃ…彼女のことを想っている時、それは君が彼女の魂と二人きりで対話しているときであり、誰にも介入することはできないし、邪魔することもできない!そうは言っても、時間が経ってしまうと、なんとなく、悔しい気持ちになってしまう…けどね、いずれにせよ、この悔しさは、君のそばにいる僕にあってはならないものだよ!だから…」
「だから、自分に腹が立つ」
あなたは黙ってうなずいた。さっき話しているうちに思わず上げた顔を、また彼の首筋に埋めた。
「もう少し、安心した。」
笑顔で言ったらしいその言葉に、あなたはきょとんとした。
「いつもあなたに、感謝している。母さんは私の心の中の重さ、あなたはいつも知っていて、またいつも、とても自然で、彼女の分まで、私のために思っている。ただ、たまには、ちょっと彼女のことを気にしすぎじゃないか…と思うこともあった。『一緒に暮らしているのは、私のくせに、とっくピーチに召されていた彼女のこと、もっと気になる』って…でもさっき、あなたも悔しいだろうって言ってくれたから、もう安心した。少なくとも、その悔しさには、あなたが『私を独占したい』という意味がある、と納得してた。」
「独占欲」は必ずしもネガティブな感情ばかりではないが、それを認めてうなずいたとき、あなたはまだ少し恥ずかしかった。1年前、結婚式の前日に行われたパーティーで、ニアは心を開いて、医者に「うちの幼馴染はね、とっでもいい人ですけど、何かと自責すぎて、自分を縛ってしまいます。そうなったら、ドクター、どんな手を使ってでも、是非、こいつを束縛から引きずり出してください。」と言った。医者もそれに気づいているにちがいないと思うのは、あなたが自責の念で自分を縛っている方法だ。
軽いキスがこめかみに落ちた。あなたは彼が耳にささやくのを聞いたことがあった:
「ーーそして、私を独占できるのは、あなたしかいないのよ。」
あなたの心はほんのりと温かくなりますが、長年の思い過ごしの悪いクセに、つい「じゃあ、Xは 」と聞きたくなってしまう。ところが、あなたが口を開く前に、階段のところの巣に小枝を積みていた烏が、すばやく喋った:
「Xにはココがいる!ファンがビルダーに任せて!」
そんな得失に苦慮する心を鳥にも見抜かれるとは思わなかった。あなたはようやく顔を上げ、至近距離で彼の凝視を受け入れ、そして微笑みながら黙契して額をくっつけ合った。
それから、勤務時間が終わるまで、予約した患者がもういない。彼は近くを散歩しようと提案すると、あなたはうなずいて承知した。しかし、「近く」というには近すぎで、モグラ叩きのフィールドの踊り場の端に並んで腰を下ろしただけだ。放課後、学校の下山道を下りてきたアロは、クラスメートたちに手を振って別れを告げて、博物館のドアを開けようとしたとき、あなたたちを見つけ、礼儀正しく手を振り、あなたも同じように応えました。
少し背の伸びたアロが博物館に入っていくのを見送り、あなたたちが数秒間黙り込んでいると、やがて彼はゆっくりとささやくように口を開いた:
「実は、この2日間、私を悲しませたのは、母さんではなく、ほかのことでした。」
「ほかのことは…何があるの?まさか彼岸花じゃないでしょうか。」あなたは疑問に思いながら尋ねました。
彼は真剣にうなずいた。
「あのリメイクされた写真は、私、師匠さんに引き取られた後、師匠が往診に行き、そこを通りかかり、誰に頼んで撮ってもらったのだ。あの時私は…たぶん、 9歳くらいかな。あの頃の木の下には、雑草しか生えていなかった。今、もうすぐ二十年が過ぎようとしている。ところが、そこには真紅の彼岸花が咲いていた…
「石蒜[-せきさん-]の全草は毒があるので、人はよく、墓地の周りに植えて、害虫やモグラから、土地を守っているようだ。誰が植えたのかは分からない。が、もしかしたら、母さんがいた頃に、助けてもらった人なのかもしれない。あの木の下に、誰かが永眠することを知っていて、それを植えたに違いない。そして、ずっと植えつづけてきたに違いない。そうでなければ、あんなに多くは育たない。」
そう言って、彼はあなたの手を取って、恋人つなぎして、両手をトレンチコートのポケットに入れた。
「言っていたでしょう。旧世界には、『秋彼岸』という言葉があった。」
しばらく呆然としていたが、あなたはやがてうなずいた。
「そういえば、数えてみれば、母さんの命日…ちょうど『秋彼岸』の頃だね。」と、彼が万感胸に迫って苦笑した。
彼とこの話をしたとき、少なくとも週に1回は治験に行くことに慣れていた頃でいた。当時彼が背負っていた悲しい過去を知らなかった。そして今、昔の話に戻り、あなたはすぐに恥ずかしくなって自責の念に駆られ、反射的にすぐに手を引き抜こうとした。しかし、愛しい人はあなたに逃げ出すチャンスを与えようとはしなくて、穏やかな外見の下で、ひそかに力を入れる、あなたの手をより強く繋ぎている。
「医者として、石蒜[-せきさん-]を薬草として扱うことができた。しかし、多くの本を読んでいた一般人として、彼岸花の背後にある意味を、無視することはできない…『葉見ず花見ず』も、『悲しき思い出』も、どちらでも、あまりにも酷すぎだ。
「あの花が、人によって植えられたものだ、ということは、わかっていたけれど…また、錯覚がある、彼女が本当に、もう二度と会えないという覚悟を抱いて、彼岸に残っているかのように、此岸の人の周りには、悲しい思い出だけが残っているかのようだ…そんいう錯覚だ。」
と、胸のポケットに入れていた写真を、もう一方の手で、丁寧に取り出した。アーネストから送られてきたものだった。彼は万感胸に迫ってそれを受け取ったときから、心臓に一番近いところにしまっておいたのだ。
あなたは彼の肩にもたれて、古い写真よりもはるかに鮮明で鮮やかなこのカラフルな風景を一緒に見つめている。すると、なかなか気づかれない細部に気づいた。あなたは昨日彼の感情反応を気にしすぎたりして、写真の細部をまったく見ることができなくなってしまった。
きっと、こんな細節で彼を安心させることができる。植物の町[-ハイウィンド-]出身のあなたには、それだけの自信があったのだから。
「この花… 白いのもあるね。」
そう言ったら、あなたは手を上げ、木の根元近くにある小さな茂みのほとんど赤で完全に隠された白を指差した。一見、印画紙の反射のように見えるが、少しよく見ると、その白は確かに画面の中の赤と共生している花であることがわかる。
「ホントだ… 白いのもある。」
「そうすると… 君の『錯覚』には、新たな解釈が可能だと思った。」
「…えっ?」
あなたはようやく彼の手をふりほどき、踊り場から飛びおりて、彼の前に立った。彼は少し背中を丸めてあなたに近づき、あなたが彼の首筋に腕を回して、額をくっつけ合った親密な動作を受け入れた。
「色違う石蒜[-リコリス-]は、花言葉も違う。白い花の花言葉は、知ってる?」
あなたがささやくように訊くと、彼は首を振った。
「白い花はね、花言葉は二つあった。一つは『また会う日を楽しみに』、もう一つは『思うはあなた一人』だ。」
彼はぽかんとして、あなたの言葉から何かを悟ったようだ。
「もし、君の言うように、一面に赤い花がそんな悲しい錯覚を与えるとしたら、その白い花が隠されたメッセージとして、もっと期待される錯覚を伝えてくれるかもしれないと思った…僕たちはね、いつか彼岸に行って彼女と再会する。そして、あの日が来る前に、彼女が此岸で最も心に残っている人は、君だけだって… そうじゃない」
すぐ近くにあって澄んだ青い瞳が曖昧な動揺して、その重苦しさが確かに和んだ。彼はようやく重しが取れて、安堵のため息をつき、写真を胸のポケットにしまい、顔を近づけてあなたの唇を啄いた。
カップルからパートナーに昇格してまる1年が経ったとしても、あなたたちは人が通りやすい場所でハグ以上のスキンシップをほとんどしない。それなのに、今、あなたは彼の絡みつくようなキスを傍若無人に受け止めながら、後頸を撫でている。
キスは自然に終わった。あなたを抱きしめて、彼は顔が肩に埋もれた。あなたは彼の背中をなだめて、感慨に満ちた声が喜びにふるえているホントにことに気づいた——
「あなたって子は…ホントに…」
短い沈黙と同時に、あなたの体を包み込む彼の腕が、さらに強く締め付けたーー
「ホントに、私の…運命的な<b>解語の花</b>だな。」
かつて旧世界の物の本で「解語の花」という言葉の由来を見たことがあって、そんなハイスペックな褒め言葉を聞くと、あなたは泣きたくなるほど楽しかった。
彼がこんなに強く抱きしめたのは初めてだったのは、駅であなたの手を不本意な振り切った後だ。あの日のあなたも同じように泣きそうで、違うのはあの時泣きそうだ気持ちに、彼に3日間うやむやな扱われたあとの悔しさと少し怨みが混じっていた。
だがあなたは必死に涙をこらえた。なぜなら、泣いたということは、彼がすぐに悔しさや怨みの理由を理解し、そこであなたを冷たく断った自分を責めた。彼にそう思われたくなくて、それらのネガティブな感情をすべて背負って、涙まで心の中に封じ込めました。
しかし、今はもう違った。
たとえネガティブな感情の原因が彼にあったとしても、それを隠そうとする必要はない。あなたが素直に伝えれば、彼も同じように素直に本音を言ってくれるので、お互いに安心しながら、解決策を話し合うことができるんだ。
それに、そんなくだらなそうに見える小さな感情を、わざわざ隠す必要もない。あなたは決して理不尽な人ではない、彼はいつもそれを知っている。彼は相応しい慰めや助言を与え、たとえ黙ってあなたのカタルシスに耳を傾けるだけであっても、その後のハグだけで、あなたの心身を十分に癒される。
嬉し泣きという、やや極端なポジティブな感情は言うまでもないよ。
だから、あなたは安心して、彼の腕の中であなたのすべての感情を表示することができる。それがパートナーを独占する特権です。
お互いに愛し合うことはあと50年がある。彼はあなたが「運命的な解語の花」であると言ったが、あなたにとって、彼も同じじゃん!
そこであなたは顔をそむけ、彼の墨色な髪に羽のような柔らかいキスを落とした。
ーー感動と喜びの涙が安心してぽろりと落ちる前に。
—END—