無題バデオク風呂
「はああぁぁ……」
帰宅の際、突然の雨に降られて冷えた体を湯船にゆっくりと沈めていく。オクジーは体の芯から温められ、冷えた体が解れていくような感覚に深く息を吐いた。浴槽からは音を立ててお湯が溢れ出す。
「おい、お湯が溢れているぞ。勿体ない」
ガラリと浴室に入ってきたバデーニは顔を顰める。同じく雨に濡れて帰ってきたせいで、拭いたのだろうが髪がしっとりとしている。バデーニは排水溝に流れていくお湯を恨めしそうに見やると、オクジーなんてお構いなしに浴槽の空いてるスペースに無理やり体をねじ込んだ。成人男性二人が押し込まれ、浴槽のお湯が先程より勢いよく溢れ出ていく。
「せ、狭いですよ!それに風呂は順番だって決めたはずじゃ…」
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