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    しおん

    @GOMI_shion

    クソほどつまらない小説をメインに載せてます

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    しおん

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    TRPG[ 緒(イト) ]
    榊 千鶴 後日談

    ##TRPG後日談

    ⚠️あてんしょん⚠️
    千鶴君が他のPL様のキャラクターに対してボロクソ悪口言います。
    人によっては絶対不快になるし傷付くと思うので、気分を害してしまった際はそっとブラウザバックして我が家の壁でも殴りに来てください。
    最後しっかりメンヘラでうざいです。俺みたいにメンヘラアレルギーをお持ちの方は注意してください。
    「悪口?問題ないぜ!」という寛大な心の楓季みたいな人だけこのまま読み進めてください。






    ✂ー ー ー ー ー ー ー✂ー ー ー ー ー ー ー✂ー ー ー ー ー ー ー✂



    細く脆い糸は 簡単に千切れる。
    その糸が千切れる瞬間を俺と彼奴らは体験した。
    数分前までは互いに生き残る為、共通の敵を消す為に助け合い、協力できていたのに、自分の目的の為なら友達とかいうクソほどくだらない関係の人間は簡単に捨てられた。俺は絶対に忘れない。人を殺そうとした殺人未遂のくそ犯罪者予備軍のくせして、悪役に負けた超善人のヒーロー(笑)みたいなふざけたツラを。そしてまるで陽太君と俺を悪人のように扱うあの馬鹿みたいにうざい態度を。
    色んな事を考えてイライラしていると、鍵のかかった部屋の扉を叩く音がした。鍵をあけると、扉の隙間から、1時間ほど前から家に来ている父がコンビニの買い物袋を片手に顔を出した。自分のギャンブル代が無くなったら家まで媚びを売りに来るこの人のせいで余計にストレスが溜まってるってことは絶対にある。
    「煙草買ってきたからやるわ」
    「あぁ、ありがとうございます」
    袋の中にはいつも吸っている物とは全く違う煙草と、小さなチーズタルトが入っている。
    「タルトいらないです…」
    「好きじゃなかったっけ?」
    好きなんて言ったこともこの人の前で食べたことも無いのによく言うな、と思いながら煙草だけ取り出して袋を父に返した。
    「大袈裟な言い方をすると見たくもないくらい嫌いです。ヤニ吸うついでに散歩してきます」
    部屋の出入口を塞ぐ父は、機嫌を損ねた俺を見てわざとらしく困った顔を作って頭を掻きながら自分の煙草に火をつけて、煙を口に含んだ後、躊躇う様子を見せながら口を開く。
    「なんかあんなら話せよ〜」
    「話しません。あなたみたいな人、一切信頼してませんから。」
    舌打ちをする父を押し退け、玄関の扉を開ける。
    「お金なら勝手に部屋で探して適当に持って行って早く出てってください。それじゃ」
    愛想の欠片も無い態度が気に食わなかったのか、背後で怒鳴っている父を置いて、すっかり暗くなった空を見ながら喫煙所のある公園へ向かった。

    公園まではそう遠くないが、わざと遠回りした。人通りの多い場所には部活帰りの学生や喧嘩をするカップル、使えない警察に職務質問をされてる見るからにイカれてる人 など 色んな人がいる。せっかく外に出るなら自分で煙草買えば良かったな、と思いつつ無駄な金は使いたくないため我慢をした。新しい眼鏡買おうかなぁとか、陽太君に何か買っちゃおうかなとか思いながら色んな店の前をブラブラしていると、絡みが鬱陶しくて嫌いな大学の知り合いと遭遇し声をかけられた。
    「榊じゃん、珍しくぼっちで何してんの?フラれた?」
    揶揄うようにニヤニヤしながら肘で肩をつついてくる。
    「こんばんは、家に父が来てて同じ空気吸いたくないので散歩してただけですよ振られてません」
    そう言うと なーんだぁ と言いながらつまらなそうにため息をついた。それから何か思いついたかのように目を光らせながら顔を覗き込んできた。
    「そういえば星海達と仲良かっただろ?なんで大学やめたん?あいつら」
    「知らねぇよ」
    “星海”と聞いてつい色んな事を思い出して口調が強くなってしまった。興味津々で俺の顔を見ていた目は、驚いた目に変わっている。
    「あー…ごめんなさい、知らないですよ」
    言い直して様子を見るが、暫く目をぱちぱちさせて何も言わない。何も言わないどころか何故か段々口が開いてきている。
    「あの……」
    「あんな仲良くても理由聞いてないの!?友達ってマ?」
    突然の大声に耳を痛ませながら一旦静かにさせる。
    「まず友達じゃないです。知らない人ですよ」
    「なるほど喧嘩か…」
    「勝手にそう思っとけばいいんじゃないですか…」
    それから1時間半くらいうざったい質問攻めに遭い、家で父親と2人でいるよりストレスが溜まった。

    30分くらいで帰る予定だったが、想像以上に時間が経った。秋らしい冷たい風が吹く中、暗く誰も居ない公園にある喫煙所の椅子に腰掛けて煙草に火をつける。何となくポケットから取り出したスマホの画面は壊れそうなくらい割れており、電源をつけると画面の所々が脈打つように点滅した。何気なくチャットアプリを開くと、ピン留めの1番上には陽太君との会話、上から2番目には俺と陽太君、天七さんと一冴さん、芽生さんと萌樹さんが参加しているチャットグループがあった。いつもと違う味の煙を吸ったり吐き出したりしながらぼーっとその画面を見つめるだけで、無駄な時間が過ぎていく。画面上に表示された名前たちを見つめていると、俺たちの間の糸が切れるあの瞬間を鮮明に思い出す。あの時あいつを止めなかったら、陽太君が死ぬ代わりに今まで死んでった人が戻ってきて、これからも人が消えることがなくなってた。周りにとってはそれがいい事らしい。知らねぇよ勝手な考え俺に押し付けんな。あんたらが大事な人と一緒にいたいって気持ちと、俺が陽太君の傍に居たいっていうこの気持ち形はきっと同じだ。彼奴らだけが満足いくように幸せそうに生きる事が許されて、陽太君だけが生きることすら許されない意味がわからなかった。自分さえ良ければどれだけ仲良くしてた相手でも1人くらい消えても良いと思ってそうなのが許せなかった。
    最後の一口の不味い煙を吐き出して短くなった煙草の火を消し、スマホの画面をそっと閉じる。耳を澄ませると秋の虫が鳴いている。暫く目を閉じて虫の声に耳を傾け心を落ち着かせていると、膝の上に何か温もりを感じた。目を開けると、痩せた白い子猫が喉をゴロゴロと鳴らしながら寒そうに膝の上で震えている。撫でてみてもなんの抵抗もすることなく、大人しくされるがまま転がっている。この無抵抗さにどこか陽太君を感じる。撫でると嬉しそうにするところも、体が小さいところも、人懐っこいところも陽太君みたいだ。両手で顔の前まで持ち上げても大人しい。少しでも手に力を入れたら簡単に殺せてしまうだろう。そう思いながらも勝手に手に力が入りかけた。子猫の苦しそうな顔を見て我に返りすぐに手を離す。殺しかけたというのにまだ子猫は喉を鳴らしながら膝の上で転がっている。
    そういえば陽太君もあの時、殺されそうだったのに抵抗しなかったな。今まで気にしてこなかったけど、もしかして死にたかったのかな、という考えが頭を過ぎる。俺だけが勝手に一緒に生きたいと思ってるのかもしれない、陽太君は俺と生きたいとは思ってない…?思考より先に俺は無意識に陽太君に電話をかけて、勝手に口が動いていた。

    「陽太君、俺と死んでくれますか」

    そう彼に言った瞬間、スマホの充電が切れた。



    (さっちゃんへ、書く気があればでいいのですが、電話の後の話、陽太君のお返事等全て任せます。)



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    シネマ式TRPG「緒(イト)」お疲れ様でした。
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