海外通販は諸事情で遅れることが多々あるから気をつけろ 師走も近づきつつある十一月下旬、マサキとシュウの二人は早々に出したこたつで暖を取っていた。
「それにしても急に冷えてきましたね」
「おかげで着替えの入れ替えとか大変だったぜ……っておい、なんで普通にいるんだよ」
なんとなくの流れで会話していたマサキは思わずツッコミを入れた。
何食わぬ顔で籠の中のみかんを手に取り丁寧に皮と白い筋を取っているシュウがいつここに来てなぜこたつに入っているのか、まったく記憶にないのだ。
なんならマサキ自身もこの部屋がなんなのかわからないし、なぜこたつとみかんがあるのかもわからない。
「細かい事は気にしないことです。どうせ一発ネタのようなものなのですから」
「一発……? 何言ってるかわかんねえけど……今はそういう事にしておくか。あとな、シュウ。みかんの白いとこはちゃんと食べろ。そこにも栄養詰まってるんだぞ」
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