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    すみだ

    @Sumida_sumi

    TLに載せれないor出せない落書き/短い文章
    ※観覧注意のもの。女体化/ショタ化/etc…

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    すみだ

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    微熱続きのキースのお話を書こうとして、オチが見つからなくなったので、供養。
    (🍺+🍕)

    不器用ヒーローは、人間だ。無敵じゃない。
    だから、当然風邪だって引く。

     熱が出たのは一昨日で、一番酷かった。ただ、そっから今日までずっと微熱が続いている。別に怠いとか辛いとかそういうのはなくて、悪寒は少しあるけれど何か羽織れば普通に過ごせるくらいだった。
    今、オレ以外のメンバーは、パトロールなり司令からの市民活動だったりで、今は部屋に一人だけ。
    (……腹減ったな、何か食うか。)
    自分のベッドから体を起こし、その辺にあった上着を羽織る。暖房は付いているが少し寒かった。

     共有スペースに足を運ぶ。
    カウンターには、オレのため用意してくれたのか、スポーツドリンクや簡易なゼリーが袋に入ったまま置いてあった。
    「…おいおい、ちゃんと冷蔵庫に閉まっとけよなぁ…」
    そんな独り言を言いながら袋を持ち上げ、一個一個冷蔵庫に仕舞う。…冷えたら、後で有難く頂くことにするか。今はそんな気分ではなく、ガッツリと何か食べたい気分だ。
    しまうついでに、冷蔵庫の中身を見る。特に目ぼしいものはなく、アイツが好きなピザの具材が入っているタッパーがあるだけだった。
    「……、ピザしかねぇな……たまにゃいいか。ピザでも。」
    ピザの具材と睨めっこした後、それらを取り出した。
    我ながら珍しい選択だ。いつもはピザを見るだけで胃もたれするのだが、ずっと寝たきりだったせいか腹が減って仕方ない。
    具材は元から切ってあるため、包丁を使わず済んだ。ひと回り小さいピザ生地にトマトやミート、チーズを適当に乗せていく。ある程度乗せたところで、他にも何か汁物が欲しいなと、ふと、棚下にあるインスタントスープが目に入った。いつぞやディノが通販で買ったやつだ。あの時は、必要ないと怒ってしまったが、今はとても有難い。これなら何とか腹が膨れるだろう。
    「…インスタントなだけあんな。楽でいいわ」
    側面にある説明文を読みつつ、ビニールを引き裂き蓋を開けていく。
     やかんに水を入れているところで、遠くからドアの開く音。
    「ただいま〜って、……誰も返事はしないよな」
    「お〜、ディノか。おかえり。」
    「あっ!キース!体調は?!」
    声をする方へ駆け寄ってくるディノに対し、変わらずだと伝えると今すぐ寝てくれと心配そうに言われた。
    「寝過ぎて逆に疲れんの。それに、ふつーに腹減ってるしよ。誰もいねぇから自分で作るしかないだろ。」
    「なら、オレが作るよ!キースは、大人しくしてて。」
    ぐいっと両手で背中を押され、オレはディノによってキッチンから即追い出された。抵抗しようと思ったものの、怪力を持つディノには今は勝てっこない。大人しくカウンター椅子に座りそこで待つ事にした。
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    Replies from the creator

    recommended works

    kosuke_hlos

    DONEゲーム中の台詞を一部拝借しておりますので、そういうの受け付けない!という方にはごめんなさい。
    オスブラです。書いてる自分はそのつもりなので!(二回目)
    パトロールで通りかかった小さなカフェの一角に、見慣れないポスターが貼ってある。

    『アート・フェスタ』

    暖かな色使いの水彩画や、奔放な筆致のクレヨン画、プロの作品かと思えるような精巧なブロンズの猫像。
    店の商品とは何の関連もないのに、不思議と雰囲気を邪魔しないそれらが、壁や棚のあちこちに飾られていた。
    その全てに小さなカードが添えられていて、作品のタイトルとテーマ、作者の名前が書かれている。
    ブラッドの目をひと際引いたのは、可愛らしくデフォルメされたハリネズミのマスコットだった。
    ニードルフェルトで刺されたふわふわでまるまるとした体躯に、ビーズであしらったつぶらな目。
    どことなく勝気な目つきが、アレキサンダーとよく似ている。
    オスカーとアレキサンダーと、このマスコットを並べた様子を脳裏に描いて、ブラッドはふと目元を緩ませた。

    「いいでしょう。うちの店の常連さんがね、協力してくれまして」

    綺麗に平らげられた皿を何枚も片腕に乗せた店員が、自分のことのように胸を張って言う。

    「ああ。どれも素晴らしい作品ばかりだ。買っていくことは出来るのだろうか」
    「申し訳ありません。展示だけでして… 1326