どっちでもいい話 風呂から出ると斗真がソファに寝転がってスマホを触っていた。ボクに気付くとスマホを置いて「あ!おかえりなさーい!」と笑いかけてきたので、嬉しくなって斗真の上にのしかかる。
「ぐえっ」
「なんですか?重いんですか?」
「い…いえ…、軽すぎて乗ってるって気付きませんでした…」
「フフッ」
満足のいく回答のご褒美にキスをして、胸に頭を預けた。斗真の手て頭を撫でられる感覚や、よく聞こえる斗真の鼓動がボクを揺らす感覚の気持ちよさに溶け出しそうになる。
「もしかして眠い?」
「眠くありません」
「ホント?ムリしてない?眠いんだったら…」
あまりにも心配をされるので「甘えているだけです」と聞き取れなさそうなほど小さな声で言った。これが人に甘えたことなんてない、ボクに出来る精一杯だ。
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