どっちでもいい話 風呂から出ると斗真がソファに寝転がってスマホを触っていた。ボクに気付くとスマホを置いて「あ!おかえりなさーい!」と笑いかけてきたので、嬉しくなって斗真の上にのしかかる。
「ぐえっ」
「なんですか?重いんですか?」
「い…いえ…、軽すぎて乗ってるって気付きませんでした…」
「フフッ」
満足のいく回答のご褒美にキスをして、胸に頭を預けた。斗真の手て頭を撫でられる感覚や、よく聞こえる斗真の鼓動がボクを揺らす感覚の気持ちよさに溶け出しそうになる。
「もしかして眠い?」
「眠くありません」
「ホント?ムリしてない?眠いんだったら…」
あまりにも心配をされるので「甘えているだけです」と聞き取れなさそうなほど小さな声で言った。これが人に甘えたことなんてない、ボクに出来る精一杯だ。
ドキドキと騒がしくなる胸は不安に怯えている。あんなことを言って面倒だとか、言い方に可愛気がないと思われていないだろうか。
思っていた姿と違うと幻滅されたらどうしよう。どうか聞こえていませんようにと、斗真の服を掴む。
「やったぁ!ちょ〜うれしい!思いっきり甘えていーからね!」
「え?」
「だって俺、甘えん坊夏準さん無限回収マンだから!あ、通常夏準さんもドS夏準さんも、夏準さんなら何でも無限回収してるよ!」
「…フフッ、なんですかそれ」
「グッズとかの交換とか取引で居る人!求む夏準さん、譲る斗真!」
「ならボクは同担拒否の斗真無限回収マンになります」
「つ…強火オタ〜」