「メイヤーの隠し事」あの日はいつもと同じ様な快晴で、見晴らしが良い日だった。
俺は船体の自動操縦の設定を終えて、棒人間と昼ご飯を決めあぐねていた。
そんな時だ。
ビーーーーーッ!!
けたたましいブザーが船内に響き渡る。
緊急招集だ。
棒人間を頭に乗せ、ミーティングルームへ急ぐ。
着いた頃にはザワつくクルーが数人集まっている。
どうやら死体が見つかった様だ。
船員達が揃い、議論が始まった。
手始めに誰が何処に居たかを聞くと、各々証言や言い訳を話す。
そんな中でどこかおどおどしている船員が俺の目にとまった。
「皆、■■■を見たか?」
船員達は俺と■■■を見て首を振ったり傾げたりした。
そんな状態でもその船員は何も話さないし、きっと誰もこの船員を見ていない。
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