AM5:37 飛び続けるエアーシップにて。「ねぇ、アーシル」
「どうかしましたか?」
「どうかしましたか、じゃなくて…」
「なんですか。」
「今何時だと思ってるの…?」
手に触れた電子時計はAM5:37を映した。
「…もう5時半、ですか。」
「アーシルのことだし寝てないでしょ?」
「そうですね。」
「寝てよ、いますぐに。」
「…まだやる事があるので。」
船内に早朝の冷たい空気が流れる。
彼女はその肌寒さを感じていない様に見えた。
(そういえば寒さに耐性が…もう少し調べる必要がありますね。)
「、〜〜…だからせめてもう少し静かに…」
「…ねぇ、アーシル…聞いてる?」
「………僕の睡眠について、でしたか?」
「アーシル、疲れてるんじゃない?」
「…大丈夫です。」