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    ONIWO_KETTOBASU

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    トルディットの掘り下げ

    舞台 エアーシップ
    主な登場人物
    トルディット(メイヤー)
    レスト(棒人間、投票権がある)

    ※レストとトルディットを合わせて2票入れられるのでメイヤー判定。

    「メイヤーの隠し事」あの日はいつもと同じ様な快晴で、見晴らしが良い日だった。
    俺は船体の自動操縦の設定を終えて、棒人間と昼ご飯を決めあぐねていた。

    そんな時だ。


    ビーーーーーッ!!


    けたたましいブザーが船内に響き渡る。
    緊急招集だ。

    棒人間を頭に乗せ、ミーティングルームへ急ぐ。
    着いた頃にはザワつくクルーが数人集まっている。

    どうやら死体が見つかった様だ。

    船員達が揃い、議論が始まった。
    手始めに誰が何処に居たかを聞くと、各々証言や言い訳を話す。

    そんな中でどこかおどおどしている船員が俺の目にとまった。

    「皆、■■■を見たか?」

    船員達は俺と■■■を見て首を振ったり傾げたりした。
    そんな状態でもその船員は何も話さないし、きっと誰もこの船員を見ていない。

    (きっとこの船員だ。)

    俺はそう思い込んでしまった。

    そのクルーを疑った視線で見つめ、立ち上がる。

    「なぁ、■■■が殺ったんじゃないか?」

    この言葉に同調する様に、俺の言葉に流された船員が数人頷く。

    だけど、棒人間だけは
    首を横に振っていたんだ。

    いつも「ああしろこうしろ」と喋れないくせにうるさい奴。
    今回ばかりは 絶対に 俺が正しいはずだ。

    俺は棒人間の身振り手振りを見ないようにして、俺の意見に賛同するクルーを増やす。

    今考えるとちょっとした反抗期の様な感情だった。
    意地を張るのを、やめればよかった。

    やがて、投票時間になり俺は■■■に
    棒人間は別の奴に票を入れた。

    棒人間は投票直前まで何かを訴えていたが、馬鹿な俺の目には映らなかった。


    俺の言葉のせいで
    ■■■に票が集まる。








    「■■■が追放された」









    きっと悪気は無かった

    それが正しいと、自分が正義だと思っていた。
    俺のふざけた思い込みと
    どうしようもないちっぽけな意地が。

    1人のクルーを殺したんだ。


    後で■■■がクルーだと分かった。

    だが、誰一人俺を咎めなかった。
    殆どが「自分じゃなくてよかった」なんて、思ってそうな顔をしていた。

    腕を組んで机に立つレストだけが、俺には見えない睨みを効かせていた。

    「馬鹿なお前のせいだ。いつも通り俺の言う事を聞けば良かったのに。」

    俺には、そう言おうとしている様に見えた。
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