ルスマヴェ/プロポーズだいさくせん『今ちょっといい?』
そうテキストを投稿した先が、個人宛ではなくグループだったのが運の尽きだった、と後にブラッドリー・ブラッドショーは述懐する。
あんときミスらなかったら、すぐに反応寄越すヤツが居なかったら、こんな格好悪いことにならなかっただろうに……と。
『なに?』
飛んできたメッセージに付いているアイコンが、予想していなかったものだったので、遅まきながら自分の誤りに気がついた。
『すまん、間違えた』
すぐに謝罪を入れて退室しようとしたのだったが、その前に二番手、三番手が現れてしまった。
『大丈夫だよ』
『どうした?』
ブラッドリーはあーと唸りながら、入力フォームに留まっていたテキストを今度こそ送信した。
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