璃月の催し事【突然の催し事】
とある昼下がり。特にこれといったことも無く、万民堂で食事を終えた空とパイモンは欄干に背を預けながら空を見上げていた。いや、パイモンは飛んでいるが。
「暇だなー、こういう時は!」
「こういう時は?」
どうせろくでもないことを言い始めるんだろうと空は呆れ顔でパイモンの方を向く。
「暑いから怖い話を聞きに行こうぜ!」
「はぁ?」
早く早くと往生堂に飛んでいく。こっちの都合も考えて…とは思いつつも空はそれの後ろについて行く。
「で、怪談会をするの?」
忙しいだろうに顔を出してくれた胡桃と鍾離は、パイモンの申し出に面白そうだの一言を返してくれた。
本当に申し訳なさすぎる、と空は頭を下げる。
「いーのいーの、浮かばれない霊達の話くらい百も二百もあるし、どれから話そうかな?」
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