ケンカ中→仲直り野営地へと帰ってくれば、レンの服が変わっていた。
「なんで服が違うんだよ」
「我呂には関係ない」
「あるだろ」
「ない」
とりつくしまもねえ。やはりまだ怒っている。どうしたものかと思案してると横から声がかかる。
「少し前に舟で釣りしてデカイの引き当ててそのまま川に落ちたんだ」
那貴!レンが抗議の声を上げる。
「それで俺の服を貸したというわけ」
「言わないでって言ったのに」
「そういうわけにもいかないだろう。どうせ後で知るんだし今知った方がいいと思ってね」
気に食わねえ。
「着替えは同性の河了貂のものでよかったんじゃねえか?」
「すぐ近くにいなかったしレンは女だ。身体を冷やしたらいけないだろ」
「こいつを手助けしてくれた礼は言うが、他の男のニオイ着けさせて平気なほど俺の心は広くねえ」
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