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    mito_0504

    @mito_0504

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    PROGRESS三月の新刊その2 忘れ草が書き終わらないので代わりに間に合えばこれを出します ババンババンバンバンパイアのパロディです ついにやりました タイトルは書き終わったら考えます 今日書いた部分なので推敲前ですがサンプルとして一度のせてみます
    タイトル未定吸血鬼パロ()くりつる よっ。俺は鶴丸国永。平安生まれの吸血鬼だ。と言っても、青い彼岸花を躍起になって探したりそのために不同意で仲間を増やしたりすることはない、安全な吸血鬼だ。年齢は永遠の二十九歳ということにしている。実年齢が自分ではわからないので相談したらそういうことにしておけと言われたのでそうした。わからないというのはどういうことかというと、俺は自分がいつどうやって生まれたのか自分ではあまりよくわかっていない、ということだ。
     こんなことを言っても信じてもらえないだろうが、俺は長生きの吸血鬼なので、日本史でいうところの平安時代からの記憶がある。流石にそこまで遡ると昔すぎておぼろげだが、現役で活躍していた鎌倉時代以降の記憶ならわりとちゃんと残っている。これがまた波瀾万丈な人生だった。安達という家に仕えていたらもっと偉い人から謀反の疑いをかけられて一家全員皆殺しにされてしまったし、俺も殺されるもんだと思っていたら美人すぎるからという理由で捕まって北条という家に仕えることになったし、その後何故か神社に放り込まれてしばらくして、今度は伊達の家、そして皇室。俺が美人すぎるばかりに色々なところに引っ張りだこだったというわけだ。
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    mito_0504

    PROGRESSセンチネルバース第三話 進捗報告 後半も書き終わったらまとめて推敲してぴくしぶにあげます
    忘れ草③進捗 耳を劈く蝉の鳴き声、じめじめと肌に纏わりつく湿気、じりじりと肌を焼く灼熱の陽射し。本丸の景色は春から梅雨、そして夏に切り替わり、咲いていたはずの菜の花や桜は気付けば朝顔に取って代わられていた。
     ここは戦場ではなく畑だから、飛沫をあげるのは血ではなく汗と水。実り色付くのはナス、キュウリ、トマトといった旬の野菜たち。それらの世話をして収穫するのが畑当番の仕事であり、土から面倒を見る分、他の当番仕事と同等かそれ以上の体力を要求される。
    「みんな、良く育っているね……うん、良い色だ。食べちゃいたいくらいだよ」
    「いや、実際食べるだろう……」
     野菜に対して艶やかな声で話しかけながら次々と収穫を進めているのは本日の畑当番の一人目、燭台切光忠。ぼそぼそと小声で合いの手を入れる二人目は、青白い顔で両耳を塞ぎ、土の上にしゃがみ込んでいる鶴丸国永だ。大きな麦わら帽子に白い着物で暑さ対策は万全、だったはずの鶴丸だが仕事を開始してからの数分間でしゃがんで以来立ち上がれなくなり、そのまますっかり動かなくなっていた。燭台切が水分補給を定期的に促していたが、それでも夏の熱気には抗えなかったようだ。
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