beside you 眠る時に君の声を聞いていたい。君の歌が聴きたい。だけど…ああ、最大の難関がある。この歌は本当に好きだし、君を好きになる前は、何ならエモいとすら思っていたんだ、同期のナレーションなんて。私には完全な同期というのは今はもういないし、羨ましくて微笑ましいなと思っていたのに。それに一つ、認めたくないことがある。私の声より浮奇の声より低いこと。ハスキーでスモーキーで特徴的。正直に言えば、めちゃくちゃ悔しい。
だからって、もう一曲の方だと…あの男はサビを歌っててセンターにいる。無理。むかついて眠れなくなるよ。そもそも眠る時に聴くような曲でもないし。
「ねえ浮奇…お願いがあるんだけど」
「なに?」
コーヒーとチョコレートをつまむだけの通話。私と浮奇の中で、定番になりつつあった。
1457