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    clarchuman35d

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    clarchuman35d

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    カジノに潜入捜査中です。
    ヒーローであることを隠すために、燈矢は黒髪黒目に偽装している。
    ミスターは前世の記憶あり。燈矢は記憶なし。

    #迫荼
    forcedTorment

    【迫荼】怪盗×ヒーロー原稿進捗② 広いフロアを、ヒーローと警察で手分けして探す。ルーレットのテーブルのそばを通ったところで、二つ先のテーブルに、迫がいるのを見つけた。
    ≪こちら蒼穹。ホシを発見。E2エリアの中央付近の台。近づいて様子を見ます≫
     立てた襟に付けているマイクで報告した。無線で連動した右耳のイヤホンから、了解、とスナッチの声が返る。
     他の客に紛れながらさりげなく近寄って、目だけで迫を窺った。カードゲームをよく知らないので、何のゲームかは不明だが、迫はディーラーに向けニヤリと笑って、トランプを二枚場に出した。
    「上がり」
    「おめでとうございます」
     ディーラーはにこやかに、場に積んだチップをT字のレーキで迫へ渡す。
    「半分もらって、もう一ゲームいいかな」
    「もちろん」
     迫が、膝に乗せたチップケースにぴったり半分の山を収納し、そうして、不意にこちらへ顔を向ける。
     しまった、と思う。視線に気づかれたかもしれない。けれどもここで歩調を速くするのは不自然だ。他の台にも視線を向けているように装って、気づかぬ振りで通りすぎようとする。
     しかしその燈矢の右手首を、迫の手が掴んだ。
     ギョッとして振り返る。素の反応だったが、知らない相手に急に手を引かれれば、誰だって驚くだろう。ここは問題ないと考えて、心を落ち着ける。
    「……なに?」
     訝しむふうな表情を作り、相手を見上げた。燈矢より、五センチほど背が高い。
    「ああ、すまない。昔の──友人に似ていたから」
     その声を正面で聞いてハッとした。
     まさに燈矢が追っている、Mr.コンプレスの声だったからだ。
    「それって……、もしかしてナンパのつもり?」
     ありがちな文句だろう。少し、会話をしたくてそう訊いた。
    「いや、本当だよ。髪と横顔がそっくりだった。体格もね。……瞳の色は違ったみたいだけど」
     ヒーロー蒼穹だとバレたのかと思って、背中を冷や汗が流れる。だが、今の燈矢の髪色は黒だ。瞳の色よりよほど分かりやすいのに、迫は髪色の違いに言及していない。
    「なんだか、途端に懐かしくなっちゃったよ」
     一歩近づいて、迫が燈矢の顔を覗き込む。思わず、燈矢は一歩後退した。
     声は、やはりMr.コンプレスだった。エンターテイナーよろしく空から張り上げる声より、奴が燈矢にだけ聞かせた声──いくらか落ち着いて、妙な色気を感じさせる声だ──に近い。
     それからもうひとつ、燈矢はやはり彼の、眉尻を下げたこの表情に覚えがある。本部で写真を見たときより、それを強く感じた。いつ、どこで会った? この男は何者だ?
     記憶を高速で手繰るけれども、それらしい人間は思い当たらない。
     そうしていると、迫はディーラーを振り返って、「やっぱりキャンセルさせて」と言った。
    「構いませんよ。チップを預かる前ですから」
     迫がテーブルに残していた半分のチップをケースに入れるために、燈矢の右手は解放される。
     この隙に逃げようかと思ったが、思い出せない迫と自分との接点に気を取られて逡巡するうちに、迫のチップはすべてケースに収まってしまった。
    「向こうへ行かないか? バーがあるんだ」
     急な誘いに、どうすべきか悩む。するとイヤホンから、≪情報を引き出せ≫とスナッチの指示が入った。
    「いいぜ? あんたが奢ってくれるンなら」
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    clarchuman35d

    DOODLE『JAM!!』の2人です。
    芸人のミスター(相方はトゥワイス)と、V系バンドのドラマー荼毘(メンバーはとむスピトガ)の話。

    現パロ燈矢くんから電話で「人、殺したかも」って言われたあつひろはどういう反応をするか、っていうTwitter大喜利(?)で呟いた話を書きました。

    ※『JAM!!』サンプル→https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19754795
    年末ドッキリンピック「俺、人、殺したかも……」
     十二月某日、木曜日の二十三時三十六分。呼出音が途切れ、もしもし、どうしたの、なんてのんびりした調子で尋ねてくる男の声を遮って、燈矢は告白した。一瞬、電話口が静かになる。けれど、
    「だっ……、て、お父さんが……っ」
     燈矢がそう言って堰を切ったように泣き出せば、男は即座に、静かなまま問うた。
    『おまえ、今どこ?』
    「……っ、ど、どこ? わかんないよぉ」
    『分かった、位置情報送って。大丈夫。すぐ行くから』
     泣き声を上げながらたどたどしくも、言われた通りに位置情報を送信すると、彼は『十五分で着く』と言った。
    「はやくきて……っ」
    『すぐ行くから、電話はこのまま――』
     繋いだまま、と言いたかったのだろうけれど、燈矢はそこでブチッと切った。スマートフォンの画面には、〝通話終了〟の文字とともに、迫圧紘の名前が表示されている。
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    ※『JAM!!』サンプル→https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19754795
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     十二月某日、木曜日の二十三時三十六分。呼出音が途切れ、もしもし、どうしたの、なんてのんびりした調子で尋ねてくる男の声を遮って、燈矢は告白した。一瞬、電話口が静かになる。けれど、
    「だっ……、て、お父さんが……っ」
     燈矢がそう言って堰を切ったように泣き出せば、男は即座に、静かなまま問うた。
    『おまえ、今どこ?』
    「……っ、ど、どこ? わかんないよぉ」
    『分かった、位置情報送って。大丈夫。すぐ行くから』
     泣き声を上げながらたどたどしくも、言われた通りに位置情報を送信すると、彼は『十五分で着く』と言った。
    「はやくきて……っ」
    『すぐ行くから、電話はこのまま――』
     繋いだまま、と言いたかったのだろうけれど、燈矢はそこでブチッと切った。スマートフォンの画面には、〝通話終了〟の文字とともに、迫圧紘の名前が表示されている。
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