もうこれヤケクソじゃね?「ミスタってさあ」
「んん?」
「男の娘が好きなの?」
「ブッ……!!」
それは突然だった。何気ないいつもと同じ時間。おれはリビングでゲームしてて、シュウはそれを見ながらコーヒーを飲んでて。なのに、なんで急にこんな話?!
「シュ、シュウ?」
「切り抜き見ちゃった」
切り抜き?頭をフル回転させる。確かに、最近そんな話をしたような……。
「あー、ウン。 男の娘ってか、可愛い格好した男が好みって言うか、や、昼からなんの話…」
「そういう動画も見てるって」
「見てるけど…」
シュウの言いたいことがよく分からない。ゲイキモいとか?だとしたらおれと付き合ってるわけないし…。
「ぼくじゃだめだよね」
「ハ?」
「ぼくガタイいいからさ、可愛い男の娘にはなれないよね」
「いや、え? なに言って」
「ぼくじゃ萎えない?」
「ハァ?!」
萎える?何言ってんだこいつ。
「そんなわけない、てか萎えたことないじゃんおれ」
「そこはまぁ…頑張ってるのかなって」
「努力で何とかなるもんじゃねーわ!」
「でも好みじゃないでしょ」
「好きなやつが好みって言うじゃん」
は?収集つかんくなった