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    mougen_mousou

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    mougen_mousou

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    ネイルをする🦊とその時間だけちょっと積極的になれる👟の話
    ##Myshu

    無防備な時間 ミスタがネイルをしている時、ぼくはちょっとわがままになる。髪を触ってみたり、好きだよって囁いてみたり、耳にキスを落としたり。いつもだったらすぐにやり返されるそれは、ネイルがよれないようにと何の反撃もされない。その時間がぼくは好きだった。だって、いいようにされてない時間って優越感があるじゃない?今日もいつものように、ネイルをしているミスタに近づく。
    「ミスタ、好きだよ」
     後ろから近づき、耳にそっとキスを落とした。びくりと跳ねる肩が可愛くて、つい笑みが漏れる。
    「シュウ~?」
    「んはは、大好き。 好きだよ、ミスタ」
    「おれも好きだけど、そういうのはネイルしてない時に言ってくれん?」
    「えぇ、やだよ。 ミスタすぐ手出すもん」
     くるりくるりと、ミスタの髪をいじる。ぴょんぴょんと跳ねるそれは、ちょっとひっぱって離すとすぐにカールを取り戻す。毎日丁寧にセットしていて凄いなぁ、と思いつつ頭を撫でた。
    「ふふ、ミスタは可愛いね」
    「それはシュウだろ。 あとで覚えとけよ」
     じ、と見つめる瞳に顔が引きつる。こういう甘え方をした時は決まって酷く優しく抱かれるのだ。
    「今日はいいよ」
    「いーや、可愛いことしたシュウが悪い」
    「可愛くないし」
    「は? 可愛いけど。 ちょっとの間やり返されないからって自信満々なとことか」
    「もう! いじわる言わないで! ぼく部屋帰るから!」
    「えぇ? 心の準備して来てくれんの?」
    「馬鹿、しないよ」
     嘘だ、ちょっと期待してる自分はいる。だって、好きな人とそういうことをするのってその、幸せじゃない。怒ったふりをしながら、部屋に戻る。きっとミスタにはバレてるんだろう。もう少し先の、ひどく甘い時間に少しの期待を持ちながら、ぼくはベッドの上を軽く整えるのだった。
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