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    mougen_mousou

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    mougen_mousou

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    今日はプロポーズで愛溢れる未来を作る日ですよ!!!!!!全年齢です。
    ##mafiyami

    二つの銀色「プロポーズで愛溢れる未来を作る日、ねえ」
    インターネットには二人で幸せを作りましょうと可愛らしいサイトデザインで書かれてある。日本はこういう語呂合わせが好きだな。まぁ、そういう文化も嫌いじゃないんだけれど。一つ伸びをし、またサイトへ目をやる。
    「プロポーズ…そういえばしてないし、されてないな」
    ぼくがルカと付き合ってから、もうすぐ半年が経とうとしている。告白したのはルカからで、正直初めはピンときていなかった。恋人と友達ってどう違うの?わざわざ名前をつけなきゃいけないこと?なんて思っていたのだ。だが実際、付き合ってみたら変わることはたくさんあって。まず周りの対応が変わった。これまでは伝えられなかったルカとの関係を大事にするように、皆から言われた。シュウは淡白なところがあるから、たまにはデレてあげるんだよだなんてアイクに言われた時は笑ってしまった。デレるって、二次元キャラじゃないんだからさ。次に、距離感が変わった。ルカは元よりパーソナルスペースが狭い方だったけれど、以前よりも手を繋いだり腰を抱かれるようになった。意識して手を繋ごう、腰を抱こうとするときはバレバレで笑ってしまうほどなのに、人とぶつかりそうだったりするときには自然に腰を手を回してくるのだからギャップを見せてくるのはやめて欲しい。
    話が逸れたか。ともかく、普段軽く好きと言い合う程度で、プロポーズなんて大それたものはしていない。
    「でも……まぁ、まだ半年だしね」
    急ぐこともないかな、なんて思ってミスタにチャットを送る。今日はこんな記念日なんだって、ヴォックスに何か言ってあげれば?と。数分待たず既読がつき、返事が返ってきた。
    『いい記念日じゃん! シュウもルカにプロポーズしなよ』
    「はぁ?」
    ぼくが?なんで?
    「そもそもぼくら、付き合ってまだ半年だよ」
    『もう半年の間違いじゃね? 言われて嫌なもんでもないしいいじゃん』
    確かに、それはそうかもしれない。普段好きと伝えてくれるのはいつもルカからで、ぼくから言った記憶はない。それならば、記念日に便乗してしまうのもあり…なのか?
    「うーん、ピンと来ないけど」
    プロポーズなんて、洒落た言葉を思いつくほうじゃない。それはルカも同じだけれど。自分のルカの好きなところを伝える?それぐらいなら出来そうだ。例えば…。
    「シュウ! 今暇?」
    「あ、ルカ」
    ちょうどいいタイミングで、ルカが部屋をノックする。暇だよ、と返せばドアが開かれ満面の笑みが顔を出した。
    「じゃあさ、一緒に─」
    「ルカのその顔、好きだな」
    「へ?」
    「あ、間抜けな顔になった。そういう顔もルカらしくて好きだよ。あとそうだな…逞しいところもかっこいいよね。鍛えてるって凄いよね、ぼくそんなに継続できないもん」
    「え、ちょ、シュウ? どうしたの? う、嬉しいけどさ」
    「んはは、顔赤いよ? そういうところは可愛いよね」
    「シュウほんとどうしたの? ドッキリ…じゃないよね?」
    「うん、今日ね好きな人に好きって伝える記念日なんだって」
    サイト見せ、ぼくから好きって言うこと少なかったなって思ってと伝える。ルカはまだ衝撃から抜け出せていないようで、あぁ、とかそうなんだ、なんて曖昧な言葉を口にしていた。
    「でね、ぼくさ…ここに指輪、欲しいな。 もっと先の未来でいいからさ」
    なんてね、といって少し笑う。恥ずかしくて誤魔化したけれど、ルカとの愛が見える形にしたいことは本当だ。いつか二人で、お揃いの指輪を嵌められたらどれだけ嬉しいだろうか。
    「〜! シュウ! 出かけよう!」
    「え、今から? 僕何も準備してないよ」
    「指輪」
    そっと、ぼくの左手が握られる。
    「買いに行こう。 俺とシュウの約束の指輪」
    「それ、って…。 た、たしかに欲しいって言ったけど、こんなノリで買いに行く物じゃないでしょ」
    「ノリじゃないよ。 俺はシュウと未来を誓いたい」
    シュウは俺じゃ嫌?と上目遣いで見つめられる。嫌なわけがなかった。嬉しい。じわじわと込み上げる温かさはいつもルカといる時に感じるそれよりも、もっと優しくて。
    「…ぼくで、いいの?」
    「シュウがいいんだよ」
    「ん…へへ、じゃあ、用意するよ。 ルカも格好よくキメてきて」
    「もちろん!」
    結構、どちらがプロポーズしたのかは分からなくなってしまったが幸せなことに変わりは無い。後日、二人の指にはめられた指輪を見てメンバーからなんで式に呼んでくれなかったと詰め寄られたのはまたの話で。
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