color きらりとひかる紫の宝石。しっかりとした黒革のチョーカーをミスタに嵌める。
「うん、ミスタ、綺麗だよ」
「シュウが選んでくれたんだから当たり前じゃん」
パートナーである印、colorをつけてシュウはうっとりと目を細める。ミスタのsub性が発覚してから、じわりじわりと逃げ場をなくしてきた。勿論、他のdomになんて渡さないように。
「シュウ、さ、ほんとにいいの?」
「何が?」
「パートナーシップは結べないけどさ、実質結んだようなもんで…おれに縛られるよ?」
「縛ってよ、ミスタにならいいよ」
そっと、頬を包み込む。顔を近づけるとミスタはゆっくりと目を伏せた。
「お利口」
啄むようにキスを落とせば、ミスタの顔が緩む。むずむずと湧き上がる支配欲が胸を焦がした。
「ミスタ、『キスして』」
「ん」
ちゅ、ちゅ、と触れるだけのキスが落とされる。もどかしくて可愛らしい。
「いい子だね、ミスタ。 ぼくだけのミスタ」
よしよしと頭を撫でると、ミスタの瞳がぼんやりと揺れる。心地よい肯定に身を任せているらしい。
「ねえ、せっかくの記念日だからなにかお願いごとしてよ。 ミスタのお願い聞きたいな。 ね、『言って』」
「ん…シュウと一緒に寝たい、かも」
「それだけ?」
「寝るまでずっと撫でてて」
「ふふ、勿論。 可愛いね、ミスタ。大好きだよ」
額にキスを落として、じっと目を見つめる。
「それじゃあまずは晩御飯にしよう。 ミスタの好きな物作ったんだ」
「ほんと? たのしみ!」
ミスタが揺れると、colorについた宝石も揺れる。その様子にシュウはどうしようもなく愛おしく微笑むのだった。