歌劇にされて伝説となった次期侯爵の結婚式結婚が決まったら、ラナがせっせと
「モニカは細すぎる! ちゃんと食べてるのに! もっと食べて!」
ってハイカロリー飯をガンガンに買って持ってきて食わせて
「モニカが残さないように見張っててくださいね、バーソロミューさん!」
ってネロに言ってプンスコしながらモニカの家を出ていくを繰り返すラナ。しかし、普通にネロがそのご飯食べて結局そこまで太らなかったモニカは、当日は
「胸を出すにはウエストを絞らないと……」
ってラナにギッチギチに締め上げられて、史上最高のコルセットの締め具合に、横にいるシリル様が顔色の悪さにオロオロ心配しつつ結婚式が始まり、めちゃくちゃ頑張って耐えてたけど最後の最後にモニカがフラッとしたのを、こっそり鍛えてたシリル様がお姫様抱っこでちょっと離れた部屋まではこぶことに。前だったら途中でアイクに交代してた距離だからアイクが助け舟出そうかなぁと様子見してたけど、シリル様が顔真っ赤にしてなんとか運んだのを見て
「やっぱりシリルには負けるなぁ」
と内心寂しく思いつつ、シリルになら安心してモニカを任せられるなぁなんて思ってたら、廊下の方からガラガラドッカンみたいな音が。
慌てて観に行くと、モニカを部屋に置いた後のシリルが息も絶え絶えで階段から落っこちて床にうずくまってて、アイクは笑いながら
「シリル、怪我は?」
って訊ねたら、シリル様は
「で、でで、でっ殿下っ! お、お見苦しいところをッ!」
ってフラフラになりつつ立ち上がって、キビキビと会場に戻ったら客達から悲鳴が。
アイクがシリルの顔を覗き込んだら、頭からダラダラと流血してるもんだから、大慌てで手当てすることに。
ある意味伝説となった結婚式は、それはもう散々にいじり倒されて、エリオットには馬鹿にされまくって、ベンジャミンは
「おお! 怪我をしてまで愛する人を守るとは!」
とか言われて歌劇にされて、そのチケットがエリオットから
「新婚旅行にどうぞ😄」
って送られてきて、シリル様がブチギレて破こうとしたら、
「わわ、私、シリル様の歌劇……観たいです……」
ってモニカにお願いされたもんだから、恥を偲んで観に行ったら、それはそれはもう大嘘ばっかりな上に悲劇みたいにされてて、最後に名前まで出されてシリル様頭抱えて死にそうになるけど、横のモニカが嬉しそうだからギリ耐える。