団体旅行じゃないの?シリモニ、両思いだよねって判明したら周りにめちゃくちゃいじり倒されそうで、エリオット坊っちゃまに
「デート行ってこい」
ってからかわれて、モニカはそういう目立つことしたがらないだろ……ってモニカを見たら、ソワソワしつつ期待してる感じがしてシリル様驚愕しつつ
「デ、デデッ、デートだとッ?!?!」
ってハチャメチャに焦って、ハイオーン侯爵屋敷で本を漁りに漁りまくるんだけど、デートの教本なんて出てくるわけがない。
というわけで恥を偲んでハイオーン侯爵に
「デートに関する教本ありませんか」
って顔を真っ赤にして尋ねたら
「シリルが……デート……」
(息子に彼女が初めてできた父親の(以下略))
って感じで感慨深くなるおとうさん、シリルには話したことはなかったね……と、アシュリー夫人とハイオーン侯爵の若い頃の話をポツポツとして、シリルはドキドキしつつハイオーン侯爵家の本当の家族になれたような気がして、
「義父上、参考にさせていただきます」
って言って、色々準備してデートコースとかも考えてたのに、当日になったら木の上に潜んでたエリオットとベンジャミンが、ベンジャミンが高らかに歌い出したせいでバレて、子供をニールに預けたクローディアと凝った変装したラナが普通にモニカに見つかって、王都にはおらんやろと思ってのに何故かアイクが視察という名目で「やあ!」とか言って現れて、シリル様どうしたら良いかわからず怒ったり顔真っ赤にしたりして発狂してたら、モニカが
「みんなで行きましょう!」
って嬉しそうに言うから、みんなで劇観に行くことに。
終わってからシリル様が大号泣してる間にそそくさと他の人達トンズラして、やっと二人きりになったシリモニが、周りを見てアワアワしつつ、
「きょ、今日は……ととと、とっても、た、楽しかった、です、ね」
「……あ、ああ」
ってだけ会話して、劇場の暗がりの中で他の人に見つからないように、こっそり手を繋ぐ。