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    AkamiSW

    @AkamiSW

    シリル様至上主義でシリモニ❄️🐿推しです。シリモニ❄️🐿メインで思い付いたものなんでも咀嚼するタイプの超雑食です。
    ネタ帳代わりにメモ書き連投してます。
    特典SS、小冊子、その他SSフルコンしてます。そっちからネタ引っ張ってくることもあるのでネタバレ気にする方ご注意ください。

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    AkamiSW

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    突如始まったセレンディア学園VS院VSミネルヴァの野球大会妄想。完成しました。

    やろうぜ野球!●セレンディア学園
    監督
    エリオット・ハワード
    唯一野球をある程度知っているという理由で監督を押し付けられた苦労人。野球を知らないメンバーの中、どうにかチームメンバーを揃えたが、当日乱入者や替え玉等も発生し、てんやわんや。
    横に座っているベンジャミンがうるさい。何故こいつはポロシャツに半ズボンでここにいるんだ。

    一番バッター(守備:センター→セカンド)
    グレン・ダドリー
    足の速さと運動神経の良さで一番バッターに選ばれた。試合中は早々にホームランを打っ放し一塁へ軽やかに向かうが、二塁へ向かわずそのままファウルライン上を駆け抜け、監督のエリオットに「ルールをもう一回見直してこい!」と怒られる。
    守備では足の速さを買われてセンターとなるが、送球先を間違えすぎるという理由でセカンドのバイロンと交代となった。
    「ボールを取ったらファーストにだけ送球してくれ」
    エリオットに
    「ファーストって何ッスか?」
    と聞き返しエリオットを絶句させる。なお既に四回裏である。

    二番バッター(守備:ライト→ショート)
    クローディア・アシュリー
    他の男子生徒に頼んでいたはずが、当日になったらしれっと試合に参加している識者の家系のご令嬢。二番バッターと交代すれば、三番バッターのニールに試合中に追いかけてもらえるという超不純な理由で勝手に参加している。案外サード方向に手堅くヒットを放ち、一塁へと足を進めた。あとはニールが来るのを待つだけのご令嬢は、満足気に次の打者を待つのであった。
    守備では最初二番バッターだった生徒が任されていたライトだったが、ニールと遠すぎるという理由でしゃがみ込んで試合を放棄し始めたため、ショートに交代。ショートになったらショートになったで、サードのニールに寄り添っているだけであった。ボール? 取りませんよ?

    三番バッター(守備:サード)
    ニール・クレイ・メイウッド
    突如二番バッターにしれっと参加した婚約者に動揺しつつも、三番バッターという期待に応える為、サード方向にヒットを放つ。一塁へ足を進めたところで事件が起きた。クローディアが何故か一塁にまだいるのだ。
    「ニールに追いつかれてしまったわ……」
    いつもの無表情(実際は僅かに口角が上がっている)のクローディアに
    「や、野球ってそういう競技じゃなくてですね……」
    と説明をしようとしたところ、ファーストへの送球にて無事アウトに。思わず監督のエリオットを見ると、エリオットは頭を抱えて項垂れていた。
    守備ではサードとして手堅く相手に得点を取らせず、また盤面を広く見た送球で味方陣営をフォロー。エリオットは、ニールをサードに置いて良かったと心の底から思った。ただ、横にいるアシュリー嬢は一体何をしにきたんだと思っている。

    四番バッター(守備:ピッチャー)
    フェリクス・アーク・リディル
    一晩でルールを完全に頭に叩き込んで、ある程度の敵のレベルまで把握してきた期待の星。若干不服だが他に適任者がおらず、エリオットは四番バッターに殿下を指名。期待通りのホームランを放ち一点獲得。
    守備ではピッチャーとして、手堅くマウンドの守護神として君臨する。バッターボックスに立ったミネルヴァ、院の生徒達曰く「ボールで射殺されるかと思った」。
    途中乱入してきた助っ人外国人(?)に動揺するも、最後までピッチャー交代せず投げきった。

    五番バッター(守備:セカンド→センター)
    バイロン・ギャレット
    魔法戦ではシリル・アシュリーに敗北し続けているが、野球では圧勝している予感に腕が鳴る男。ギラギラとした邪悪な笑みに怯んだ相手ピッチャーから、打球をゲット。レフト前フライとなったが相手レフトがボールを取り落として手堅く二塁へ。その後もギラギラとした殺意のオーラを放ちつつ、無事一点獲得。
    守備ではセンターを任されていたはずだが、グレン・ダドリーがボールの送球先を間違えまくるという理由で交代となった。

    六番バッター(守備:キャッチャー)
    コンラッド・アスカム
    コンラッド・アスカムは知っている。自分が体格だけでキャッチャーに選ばれたことを。
    しかし、バッターとしては手堅くヒットを出し、バイロンの得点に繋げた。自分は三塁到達前にアウトとなったが、エリオットは「良くやった」とコンラッドに声をかけた。グヒッ、グヒヒッ!
    守備ではフェリクスの球をキャッチし続け、名バッテリー誕生なるかという見事なプレーを見せつけた。試合中のコンラッドの頭の中は、これを元に生徒会長に擦り寄り、魔法史クラブの予算を増額してもらうことでいっぱいだったが。頑張れクラブ長!

    七番バッター(守備:レフト)
    ケイシー・グローヴ
    令嬢だが野球に殴り込みに来た猛者。持ち前のポテンシャルでヒットメーカーとなるが、その後のバッターがポンコツだったため得点にはならず。
    守備では、クローディアが放棄したショートの分までカバーする羽目に。しかし、持ち前のカバー力でこちらもカバー。近くのニールとは息が合った送球を見せ、エリオットは女子生徒だから不安だったが、グローヴ嬢に任せて良かったと見えない場所で硬く拳を握るのであった。
    ケイシー自身は、目の前で何もしないクローディアを死んだ魚の目で見ていた。

    八番バッター(守備:ファースト→ベンチ)
    シリル・アシュリー
    シリル自身は間違いなく消去法で八番バッターになったと思っているが、実際は体力のないシリルを守備に注力させるため八番にしたエリオット。せめて九番のモニカと交代をと懇願するも、監督は八番以降に打数を期待していなかったため、首を縦に振ることはなかった。
    バッターボックスでは見事に空振り三振し、ここまでは予想の中で一番最悪のパターン、しかし守備を何とか頑張ってくれれば……というエリオットの願いも虚しく、ボテボテの内野ゴロを取り落とし、無事膝から崩れ落ちたエリオットの命令により、ファーストからベンチウォーマーへ格下げとなった。
    しかし、全身から冷気を発して項垂れるシリルは、ベンチを温めることすらできない。
    「寒っ……君は寒すぎるッ! 端へ行ってくれたまえ」
    とベンジャミンにあしらわれ、ベンチの端を凍らせる新ポジションへ無事(?)就任となった。

    九番バッター(守備:ショート→ベンチ)
    モニカ・ノートン
    エリオットは最初に宣言した。何も期待していないから、とにかく球に当たって怪我をするようなことにはなるな、と。守備としては、周りに人がいて何も出来なくとも何かしらのカバーが可能なポジションに置くことしか考慮されていない。とにかく人手が足りないのだ。穴埋めとはこのことである。
    バットを持って三振するだけでも良い……とエリオットに一切期待されていなかったモニカが打席に立った途端、その人物たちは現れた。木製バットを握って震えるモニカの左右から、セレンディア学園の野球のユニフォームに身を包んだ長身の美丈夫が現れた。一人は黒髪で金眼の鋭い眼光の男、もう一人は長い髪を結った金髪に緑目の男。
    「ヤァヤァヤァ! ソコノケソコノケ! 助っ人外国人のドージョーヤブリってやつだぜ! モニカ、オレ様と交代だ!」
    「助っ人外国人の乱入、であります。《沈……》《モニカ・ノートン》殿、この優秀な助っ人外国人長である私、リンにお任せください」
    と、モニカの両肩にそれぞれ手を置き、高らかに宣言するのであった。

    助っ人外国人①
    ネロ
    野球を一ミリも知らないがバットを振ってボールを打ち返すことだけは把握した黒竜。モニカからバットを受け取りブンブンと振り回す姿に、エリオットは「どこの誰かは知らないが、無事に試合が終わるなら何だって良いか……」とほんの少し安堵した。しかし次の瞬間、
    「で、この棒ってどっちが上でどっちが下だ?」とリンにより強制退場されかけている相手チームのキャッチャーに尋ねているのを見て、エリオットは絶望のあまりベンチの中で膝を抱えてうずくまった。
    「キラキラ王子! 勝負だ出て来い!」
    と何故かフェリクスを指名。フェリクスは試合がそもそも成立していないし、これはファンサービス的なことをしてお開きか……と判断し、相手ピッチャーと交代してマウンドに立った。急にルールが大破綻した野球と、指名されたリディル王国の第二王子の行末を、観客全員が固唾を飲んで見守る中、フェリクスの美しい投球フォームから繰り出されたストレートが、何故かキャッチャーをしているリンのグローブにスッと収まる。
    かと思った次の瞬間、破裂音がマウンドに響いた。それとほぼ同時に破壊音が響く。
    ネロがフルスイングしたその瞬間、バットは見事に芯でボールを捉えたが、竜パワーに耐えきれなかったバットは折れるでもなく曲がるでもなく、ネロの手元で爆裂することを選んだ。ボールはというと、竜パワーをそのまま乗せ空中分解し、散弾銃の如くバラバラのまま観客席に降り注ぎ、観客達から悲鳴があがっている。(後の調査で、この時のボールの破片が座席のいくつかを破損させたことが判明している。

    助っ人外国人②
    リィンズベルフィード
    野球を一ミリも知らないが投げられたボールを受け取る役割があることだけは把握した上位精霊。楽しそう。ボールをキャッチしたい。リンは相手チームのキャッチャーに「交代致します」と声をかける。
    「セレンディアの助っ人では……?」と困惑する選手に「この私、優秀な助っ人外国人長であるリンにお任せください」と言い放ち、結構体格の良いはずのキャッチャーを横抱きにして強制退場させるのであった。


    試合の強制終了
    ネロの放った炸裂ボール消失ホームランの影響は計り知れない。悲鳴と怒声が響き渡る場内で、血相を変えたシリルがフェリクスに駆け寄り、無事を確認する。フェリクスは困惑しつつも「シリル、私は無事だよ」と返事をするがもう遅い。大激怒のシリルは、その場で一番俊足のグレンに
    「グレン・ダドリー! あの不審者二人を捕えろっ!」
    と命令をする。グレンが
    「りょーかいッス〜!」
    と叫びながらベンチから飛び出して来たのを見て、ネロとリンはモニカに言うのであった。
    「……《沈……》《モニカ・ノートン》殿。東の果ての小国に、このような言葉があるのはご存知ですか?」
    「リ、リンさん今はそれどころじゃ……」
    「おう、さっき教えてもらったぜ!」
    「はい、黒猫殿。この時に使う言葉だったと合点がいきました」
    リンとネロは、踵を返し大声で叫んだ。
    「三十六計!」
    「逃げるに如かず! でございます!」
    かくして人外速度でその場を離脱したネロ、リンは物陰で早々に猫と小鳥の姿に変身して難を逃れたが、ユニフォームは変身で作り上げたものではなくセレンディア学園の男子ロッカーから盗んだものであったため、それを発見したグレンとシリルにより報告がされたため
    「学園の所有する野球場に侵入した不審者二名が全裸で逃走した」というニュースがセレンディア学園内に知れ渡り、モニカはキリキリと痛む胃を押さえて数日過ごす羽目になり、シリルは数週間の間目を血走らせてセレンディア学園内とフェリクスの周りをウロウロキョロキョロと警戒することになったのであった。

    グレンがベンチを飛び出していって、試合が破綻したことを察したエリオットは、横にいたベンジャミンを見た。
    「……で、お前のその格好は」
    「美しくないッ! やはり野球、美しくないッ! 泥に塗れるだなんて、美しさのかけらもないッ!」
    エリオットが言い終わるより先に髪を振り乱しながら立ち上がったベンジャミンは、ベンチの下に置いていたラケットを掴み、それを振りかざして叫んだ。
    「テニスッ! テニスこそが紳士のスポーツッ!」

    エリオットは、野球もテニスも嫌いになりそうになった。
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