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    shina_morpho

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    シャアシャリ🟥🟩 0079両片想いの指輪
    シャアシャリ🟥🟩 '79両片想いの指輪
    ふたりとも両片想い気づいてても何も言わずせずだったけど、いつかの夜に🟥から何も装飾もない指輪をはめられるだけの話。

    #シャアシャリ

    小話『木星の輪』シャアに誘われるまま、シャリアは部屋に入りお酒を酌み交わす日々が続く。
    ある時は作戦の延長と勝利の策を。またある時は会話もなく液体をくゆらせる時が流れる…。



    その日はシャアがグラスをおろしてしばらく。

    シャアの目の前に置かれたそれらしい小箱を手に取り、かの時とは逆周りにテーブルを周り、シャリアがかけるソファーの隣に腰を下ろした。
    「大尉、左手を。そしてできれば手袋を外して貰えないか?」
    その流れる仕草を眺めていたシャリアは、シャアの言葉を飲み込みグラスを置く。
    シャアへ向けて少し体を向けて。左手の手袋をゆっくりと外しグラスの横に置いた。

    その左手を、シャアの左手がすくう。
    引き合う右手の指先には銀の輪が一つ。

    その仕草に見惚れたシャリアは、ふいっ、と顔を上げるシャアにつられて顔を上げ。



    仮面越しの海と目が合った。




    1秒、2秒、…3秒も経ったかわからない。


    何も言葉は無くてよかった。

    ゆったりと視線を降ろしたシャアに合わせてまた手元を見やる。
    少しだけシャアが握る手に力が入り、つられるようにシャリアは薬指をもたげた。

    指を滑る輪に、留められて。そこに収まった。

    シャアはその輪を優しく撫でる。
    何度か往復したあと惜しむような声を出した。


    「次に暇があれば、君に似合うものをしつらえに行きたい。…いいだろうか?」


    次の暇…… なぞいつになるのやら。
    それでもいい。と思い、わかりました。と短く返した。

    ありがとう、とこぼしたシャアの右手ががまた銀の輪を撫ぜ、名残惜しく離れるとシャリアの手袋を取り恭しくはめる。
    手袋をはめた手にシャアの右手がかぶさり、両手で包まれる。

    一連の儀式の様だった。
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