出逢い:さーぐ「ねぇねぇ、スパゲッティおそくない?」
コルクはフォークを皿に立てて口を尖らせる。
ここはファミレスの一室。
丁度お昼時であるようでファミレス中はテーブルを囲んだ客で賑わっている。
大学芋を貪る橙色の髪がコルクの方に顔を上げる。その持ち主はまいもだ。
「お前、大盛りにしたからだろ。」
「そーだそーだぁ、散々あたしに対して食いすぎると太るとか言ってたくせにさぁ、この期に及んで大盛り頼むなんてばっかじゃないの〜?」
ととかは隣の席でにやにやしながらコルクを小突く。
「うるさいなぁ〜?殺すよ、アホ金髪?」
コルクはととかを睨みつけると思い出したように話を変える。
「そういえば、次のターゲットはどうなるんだい?」
ととかは畏まって
「明日、国際美術館に新しい絵画が寄贈されるという情報を手に入れた。朝方から張り込んで、受け渡しのタイミングで__」
「「「「叩き潰すッ!!」」」」
「「「ん?」」」
3人は耳を疑った。
ゆっくりと3人は声の方向へと目を移動させていく。
「ん??どうしたの??」
眼帯を付けたツインテールの少女はあたかも自分が仲間であったかのようにそこに座っていた。
「私はさーぐ、さーぐってよんでよね!」
少女はニコッと笑う。