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    ぎの根

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    ぎの根

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    コントのコトゥ仁と伯父上。できた報告。短いよ。

    #コトゥン仁

    志村はぽかんと口を開けたまま、見事に固まっていた。
    「伯父上?」
     どうしたんです、と仁が声をかけても、志村は何の反応も見せない。コトゥンは目を瞬かせる仁の肩に手を載せてため息を吐いた。
    「仁、だから俺が話すと言っただろう」
    「だって、他に言い様がないだろ」
     振り向いた仁がコトゥンを見て不満そうに眉を寄せて唇を尖らせる。
     志村にコトゥンと番ったことを話すと決めたのは、仁だ。どうせ番を持ったことはすぐにばれるのだから、自分から話したい。番って早々にそう告げた仁にもちろんコトゥンも同意したが、志村には仁ではなくコトゥンが話す、という条件を付けた、はずだった。が、しかし。ふたりで志村の家を訪れ、志村を前に並んでソファに座った途端、仁はいきなりコトゥンと番になったと告げたのだ。
     腰を下ろしたところで仁の言を聞いた志村は、そのまま石と化した。目に入れても痛くないほど可愛がっている甥に、いきなり前世で敵だった男と番ったと告げられたのだ、さぞかし衝撃だっただろう。さすがに志村の心情を思いやり、重々しいため息を吐く
    「いきなり俺が仁の番だと聞かされる志村のことも考えてやれ」
     コトゥンから聞かされるのと仁から聞かされるのでは大きく違うはずだ。そう考えてのコトゥンの提案を、仁はあっさりと蹴ってしまった。苦笑するコトゥンに、仁が首を傾げる。
    「もったいぶらずにさっさと言った方が良くないか?」
    「・・・・・・お前たちがふたりで来るといった時点で、ある程度予想はしていた。しかし、だ」
     ようやく正気に戻った志村が唸るように呟く。げっそりとため息を吐いた志村が軽く頭を振り、気を取り直すように仁を見る。
    「仁、お前の相手は竜三かと思っていたが」
    「ええ、でも振られました」
    「は?」
     あっさりと応えた仁に、志村がまたぽかんと目を見開く。
    「噛んでくれと言っても断られたので、さすがに諦めがつきました」
     志村はもちろんコトゥンも、仁がどれだけ竜三に拘っていたかはよく知っている。その分、もう吹っ切れたのだとは言えあまりにもあっけらかんと告げた仁に驚いた。
    「だから、俺はコトゥンを選びました」
    「そ、そうか」
     にっこりと微笑む仁に気圧されたように志村が頷き、泳がせた目をコトゥンに向ける。
    「手を出すつもりはないと、言ってただろう」
     怨念のこめられた志村の恨み節に、コトゥンは苦笑しながら頷いた。確かにこの前、仁にキスした現場を志村に見られた上で、ただの戯れだと否定した。
    「ああ、そのつもりはなかったが」
    「言った通りです、伯父上。俺が、選んだのです」
     コトゥンの言葉を継ぐ仁に、志村はふたりを交互に眺めてまた大きくため息を吐いた。
    「そう、か」
    「はい」
     大きく頷く仁に、志村はもう何も言えないようだ。コトゥンも神妙な表情を浮かべて姿勢を正し、志村に頭を下げる。
    「そういうことだ。改めて、よろしく頼む」
    「仁が選んだのなら、仕方あるまい」
     如何にも不承不承、という顔で志村が頭を抑えながら頷くと、仁がふわりと微笑んだ。先程とは違う、如何にも嬉しそうに頬を染めた微笑みに、コトゥンもつられて微笑む。そんなふたりを前に、志村はもう一度げっそりとため息を吐いた。

     後日、志村は竜三を呼び出して可愛い甥をかつての仇敵に奪われた愚痴を散々聞かせ、自分が臆病なばかりに恋しい幼馴染みを奪われた竜三の愚痴を散々聞かされた。そんな情けないふたりの情けない顛末を記した本は、悲しいことにベストセラーになってしまった。
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    DOODLEコントのコトゥ仁ルート、できるまで(?)こうしてふたりで飲むのも、幾度目か。今日の仁はひどく落ち込んでいた。コトゥンを前に悪酔いし、ぐずぐずと泣き言を漏らして管を巻く。どうやらまた竜三に振られたらしい。いい加減、どちらかが諦めて決着をつければ良いものを。思い切れずに毎度揉めては、仁はこうして塞ぎ込んでいる。
    「りゅうぞうの、ばか」
     テーブルに載せた腕の中に顔を伏せ、仁がぐすりと鼻を鳴らして罵る。黙って手を伸ばし、仁の髪をくしゃりとかき回す。この前は、竜三に会うという仁の発情を誘発してやったはずだが。
    「噛んでくれと、言ったのに」
     まさか発情した仁を前にしても、竜三は拒絶したのか。さすがにコトゥンも思わずため息を吐かずにはいられなかった。
    「俺には、無理だって」
     ぐす、とまた仁が鼻を鳴らす。竜三め、せっかくお膳立てしてやったと言うのに。それとも、単にもう限界だったのか。あれは仁よりも脆いところがあった。どうやら現世でもそれは変わっていなかったらしい。
    「そうか」
     優しく髪を撫でる手の下で、仁が小さく震える。
    「やっぱり、駄目だった」
    「ああ」
     竜三も仁に気持ちはあるだろうに、前世の記憶に苛まれて仁の手を取れなかったの 4106

    ぎの根

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     腰を下ろしたところで仁の言を聞いた志村は、そのまま石と化した。目に入れても痛くないほど可愛がっている甥に、いきなり前世で敵だった男と番ったと告げられたのだ、さぞかし衝撃だっただろう。さすがに志村の心情を思いやり、重々しいため息を吐く
    「いきなり俺が仁の番だと聞かされる志村のことも考えてやれ」
     コトゥンから聞かさ 1461

    ぎの根

    DOODLE現代AUオメガバコントのコトゥ仁できてるルート。中の人のあれでとちくるったから書いたったん。ひたすら甘い。「甘い、な」
     散々貪られた仁は息も絶え絶えだと言うのに、平然とした顔でコトゥンが呟く。ソファに座っていた体からはすっかり力が抜け落ちていて、支えになっていたコトゥンの体が離れた途端にずるずると座面に倒れ込んでしまった。震える手を持ち上げて、べとついている口許を手の甲でぐいと拭う。味わっていたはずのチョコの味もすっかり薄れて消えてしまった。
    「あたり、まえ、だ」
     むう、と唇を尖らせてコトゥンを睨む。
     たしかに最後に残ったひとつをコトゥンの承諾なしに食べたのは、仁の落ち度だ。とは言えテーブルに置かれた高級そうなチョコレートの箱に興味を示した仁に、貰い物だから食べても良いと告げたのもコトゥンなのだから、仁は悪くない、はずだ。
     しかしコトゥンは仁が食べたと知った途端、いきなり仁に口付けて口のなかのチョコを奪ったのだ。重ねられた口のなかでチョコがすっかり溶けてなくなってもコトゥンに解放されることはなく、唇から舌、喉までも余すところなくしつこく舐めつくされた。抗議しようにも唇は塞がれていたし、コトゥンの大きな手に顎を掴まれた上に後頭部も掴まれてのし掛かられては、身動ぐことすらできなかった。 1775

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    「俺には、無理だって」
     ぐす、とまた仁が鼻を鳴らす。竜三め、せっかくお膳立てしてやったと言うのに。それとも、単にもう限界だったのか。あれは仁よりも脆いところがあった。どうやら現世でもそれは変わっていなかったらしい。
    「そうか」
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    「やっぱり、駄目だった」
    「ああ」
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