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    tis_kri_snw

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    tis_kri_snw

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    お題メーカーより。
    鶴さに
    ⚠️鶴丸がヤンデレ
    ⚠️清光がかわいそう
    ⚠️鶴さにはじめて
    ⚠️なんでも許せる方向け
    ⚠️とある本丸の話

    心が無理なら、心臓が欲しい「...なんだって?」
    「もう...だから、清光と付き合うことにしたの」
    何度も言わせないでよね、と主はこちらに背を向けた
    「こいつは...驚いた......いきなり、どうして」
    頭が処理しきれずどうにか絞り出したのは疑問の声
    「...やっぱり、初期刀の清光には色んなところで支えてもらっていたから」
    初期刀。どれだけ望んでも、俺にその称号は手に入れられない。今日ほどそのことを恨んだ日は無い
    「そうかい...…あぁ、おめでたいな!!」
    急に声高に祝福する俺に主はぎょっとした顔でこちらを振り返った
    「鶴丸から素直に祝われると思ってなかった...」
    あぁ、そうだなぁ。主は俺の事をよォく分かっているじゃァないか。
    「ははは!!俺だって主の幸せを願う主の刀だぜ?」
    豪快に笑う俺を見る主の目はほんの少しの不安と疑いを映していた
    「だって...いえ、何でもない。」
    そんな目を見られるのを避けるように主は手元の本に目線を戻した
    「おっと、悪い主。ちょっと野暮用を思い出した。」
    そう一言だけ告げて立ち上がり、襖に手をかける俺に主は呆れた顔でこう言った
    「...悪戯はほどほどにしなさいな?」
    「...あぁ。分かってるさ」
    大方、自分の欲を満たす新しい驚きを求めて出ていくとでも思ったのだろう。
    大正解で、不正解だ。
    ――――――――――――
    「加州、いるか?」
    「ん、なーに?」
    大和守に話を聞いて1人刀を振るう加州を見つけた。
    「今日主に聞いたんだが、主と付き合うことになったんだってな?」
    「えっ、主が言ったの?...…うん、そうだよ。」
    少し照れながら笑うこいつが憎くてたまらない。しかし、それを悟られてはならない。
    「いやぁめでたいな!!それはそれは皆祝福するだろうさ!!」
    大袈裟に両腕を広げ声高に叫ぶ俺に加州はほんの少し警戒する姿勢を見せた。
    「あ、りがとう...」
    「そんな主を守る1番の刀である加州清光、ひとつ手合わせ願おうか。」
    静かに木刀を取り、構えた
    ――――――――――――
    「ちょっと鶴丸、どういうこと?」
    手入れ部屋に入ってきた主はいつにも増して焦った顔をしていた
    「どうもこうも、加州と手合わせをしていただけだぜ?」
    「…嘘つかないで。普通の手合わせでここまで傷つくわけない。」
    手入れ道具の入った箱を抱きしめ、主はこちらを睨みつける
    「ちょっと...…本気を出しちまったんだ。」
    「ちょっと?!ちょっとどころじゃないでしょう?!清光は重傷なのよ?!意識だってまだ...!」
    そう言って崩れ落ちる主を抱き抱えるように手を回す
    「...すまなかった。抑えきれなかったんだ...」
    腕の中で主は声を殺して泣いていた
    「主を想う気持ちが、主の1番を奪い取ったあいつへの嫉妬が...」
    「なっ...んて...?」
    弾かれたように顔を上げた主の柔らかな唇をそっと奪う

    「んぅ...?!」
    角度を変え、何度も啄むように、貪るように
    「俺の気持ち、主は知ってたんだろう?」
    そう言うと、主の綺麗な瞳はかすかに揺れた
    「.........確信は、なかったけど。」
    主は俯きながら声を震わせた
    「...あぁ、そうか。俺の想いは、届いてなかったって訳だ。」
    自傷気味に笑うと人のいい主は心配そうな顔でこちらを見上げる。
    「つるま」
    「でもいいんだ。主の気持ちは知ってたから。」
    驚いて目を見開いたままどんどん不安の波に飲まれゆく主
    「...なら、どうして」
    「気持ちは、心は俺のものにはできないと思った時...俺はどう思ったと思う?」
    小さな子供を落ち着かせるように、正面から主を抱きしめ問いかける
    「きみの心臓を、俺のものにしたいと思ったんだ。」
    言い終わるが先か、主の体を染める、紅
    「がっ...?!」

    「なぁに、心配いらないぜ?それは止まってたっていい。どんなきみでも、俺は愛せるからな。」
    力なく俺にもたれ掛かる主だったものを優しく撫でる
    「やっと手に入れた、もう離してやらないからな」
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